パシフィコ参加組の皆さん、社会復帰してますか? 夜中にアイマスガールズのブログ回りをして『だいじょうぶ。アンタ、輝いてるよ』で何度目かの感動に浸ってしまったりしてますか? なんとなくMSNメッセで“まいこ”を起動して意味の無い会話をして、中村先生の声で脳内アテレコしてニヨニヨしてますか? 僕はしています。サンバと眼鏡はたまった仕事が片付くまでお預けですが。
さて、そんなわけでライブの余韻にひたりきっているわけですが、一昨日のエントリーの反応をたくさん頂いています。コメントその他で色々な意見を頂いた中で、結構目立ったのが、
・プロレスファン的にはアリ
・他のPに育てられるのはネトラレみたいでいやだ
・美希が765プロの仲間でなくなることが感情の根っこで受け入れられない
といったものでした。この“プロレスファン的には”というのがみそで、予定調和の中での離反(と合流?)によるドラマ作りというのは、非常にプロレス的なんですね。移籍を美希がハブにされた、と考えている人も多いようですが、“スポットライトの所在”で考えると、765プロに残った9人と961プロに移籍した美希では、よりメインに近いのは美希でしょう。アーケード版でアイテムの全配布が始まった状況と、公開されている情報を総合すると、PSP版は基本アーケード版準拠になる可能性が高そうです。であれば、むしろ新要素・新シナリオに絡む度合いは美希の方が強いこともありえるのではと思います。それでも美希がプレイしたい! という時は、360版をやりましょう。アイマスは繰り返す物語なのですから。
ですが、反発している方は「プレイできないこと」だけを問題にしているわけではないと思います。765プロという世界から美希がいなくなってしまうことが不安であり、つらいと。その部分に関しては、社長の、「プロデューサー諸君、君たちも765プロという小さな世界を壊して、より大きな世界を作り出していってくれたまえ!」という言葉がヒントだと思います。少なくとも961プロまで含めてのアイマスワールドであり、彼女たちもまた、アイマスガールズなのだということは心におきたいと思います。
そんな風に冷静に捉えられるのは、美希が一番思い入れのあるキャラじゃないから他人事なんだよっとのお叱りも受けましたが、では自分のプライマルである千早だったら……と考えると、
「…確かに、このままプロデューサーに甘える関係が続けば、私も、プロデューサーもきっと駄目になってしまう」
「私は、より高みを目指すために961プロに行きます」
「貴方といると、私の中の弱い部分、いやなところばかりが膨らんでいく。こんな気持ちを抱えたまま歌うことなんて、できません」
「プロデューサーには、本当に感謝しています。それでも私は、歌いたい……私には、歌しかないんです」
「だけどいつか、本当に頂点に手が届いた時には……いえ、なんでもありません」
とかね、妄想がわいてきた結果、全然ありであることを確認しました。気持ちわるくてすいません。結局、キャラクター同士の関係性、キャラクターと自分の関係性が保たれているなら、765プロという枠組みに、僕はそれほどこだわりがないのかもしれません。
僕は『アイマス2』の選択枝として、プロダクション経営シミュレーションというのも全然ありだと思っていて、その場合は765プロって枠組みの維持は難しいと思ってます。大手芸能プロにのっとられた765プロ、961プロ、律ちゃんがEXILE的にプレイングマネージャーを務める秋月プロ、そして海外から帰ってきたら変わってしまっていた古巣に辞表を叩きつけ、弱小プロから765プロ再興を目指すプロデューサー、今始まるアイドル戦国時代! とか。だめですか。当然千早は伝説の歌姫です。だめですか。
単なる妄想垂れ流しになってしまいましたが、重要なのは、「いつどこで、新しい流れに舵を切るか」という部分だと思います。美希や小鳥さんの追加は、アイマスに新たな魅力と活力をくれました。「現状を維持していれば批判を受けない」のは確かですが、その先にあるには緩慢な終わりです。ゆっくりと賞味期限が切れた後、メンバーばっさり一新『アイマス2』です、というのが、僕らの望む進路ではないはずです。
もちろん、PSPのゲームとしての出来栄えは全く別問題です。出来上がった商品が……な出来であれば、フルボッコにするのもユーザーの権利です。でもひとまずは、どういうストーリーを提示してくれるのかを楽しみにしたいと思います。叩いたり絶望するのは、それからでも遅くないはずです。僕は、アイマス終焉におびえていた時期の長いユーザーの特徴でしょうか、「どうやら、来年もアイマスというコンテンツを楽しめる」というだけで、ほとんどの問題をクリアできるぐらいにはハッピーになってしまうのですが。
さて、そんなわけでライブの余韻にひたりきっているわけですが、一昨日のエントリーの反応をたくさん頂いています。コメントその他で色々な意見を頂いた中で、結構目立ったのが、
・プロレスファン的にはアリ
・他のPに育てられるのはネトラレみたいでいやだ
・美希が765プロの仲間でなくなることが感情の根っこで受け入れられない
といったものでした。この“プロレスファン的には”というのがみそで、予定調和の中での離反(と合流?)によるドラマ作りというのは、非常にプロレス的なんですね。移籍を美希がハブにされた、と考えている人も多いようですが、“スポットライトの所在”で考えると、765プロに残った9人と961プロに移籍した美希では、よりメインに近いのは美希でしょう。アーケード版でアイテムの全配布が始まった状況と、公開されている情報を総合すると、PSP版は基本アーケード版準拠になる可能性が高そうです。であれば、むしろ新要素・新シナリオに絡む度合いは美希の方が強いこともありえるのではと思います。それでも美希がプレイしたい! という時は、360版をやりましょう。アイマスは繰り返す物語なのですから。
ですが、反発している方は「プレイできないこと」だけを問題にしているわけではないと思います。765プロという世界から美希がいなくなってしまうことが不安であり、つらいと。その部分に関しては、社長の、「プロデューサー諸君、君たちも765プロという小さな世界を壊して、より大きな世界を作り出していってくれたまえ!」という言葉がヒントだと思います。少なくとも961プロまで含めてのアイマスワールドであり、彼女たちもまた、アイマスガールズなのだということは心におきたいと思います。
そんな風に冷静に捉えられるのは、美希が一番思い入れのあるキャラじゃないから他人事なんだよっとのお叱りも受けましたが、では自分のプライマルである千早だったら……と考えると、
「…確かに、このままプロデューサーに甘える関係が続けば、私も、プロデューサーもきっと駄目になってしまう」
「私は、より高みを目指すために961プロに行きます」
「貴方といると、私の中の弱い部分、いやなところばかりが膨らんでいく。こんな気持ちを抱えたまま歌うことなんて、できません」
「プロデューサーには、本当に感謝しています。それでも私は、歌いたい……私には、歌しかないんです」
「だけどいつか、本当に頂点に手が届いた時には……いえ、なんでもありません」
とかね、妄想がわいてきた結果、全然ありであることを確認しました。気持ちわるくてすいません。結局、キャラクター同士の関係性、キャラクターと自分の関係性が保たれているなら、765プロという枠組みに、僕はそれほどこだわりがないのかもしれません。
僕は『アイマス2』の選択枝として、プロダクション経営シミュレーションというのも全然ありだと思っていて、その場合は765プロって枠組みの維持は難しいと思ってます。大手芸能プロにのっとられた765プロ、961プロ、律ちゃんがEXILE的にプレイングマネージャーを務める秋月プロ、そして海外から帰ってきたら変わってしまっていた古巣に辞表を叩きつけ、弱小プロから765プロ再興を目指すプロデューサー、今始まるアイドル戦国時代! とか。だめですか。当然千早は伝説の歌姫です。だめですか。
単なる妄想垂れ流しになってしまいましたが、重要なのは、「いつどこで、新しい流れに舵を切るか」という部分だと思います。美希や小鳥さんの追加は、アイマスに新たな魅力と活力をくれました。「現状を維持していれば批判を受けない」のは確かですが、その先にあるには緩慢な終わりです。ゆっくりと賞味期限が切れた後、メンバーばっさり一新『アイマス2』です、というのが、僕らの望む進路ではないはずです。
もちろん、PSPのゲームとしての出来栄えは全く別問題です。出来上がった商品が……な出来であれば、フルボッコにするのもユーザーの権利です。でもひとまずは、どういうストーリーを提示してくれるのかを楽しみにしたいと思います。叩いたり絶望するのは、それからでも遅くないはずです。僕は、アイマス終焉におびえていた時期の長いユーザーの特徴でしょうか、「どうやら、来年もアイマスというコンテンツを楽しめる」というだけで、ほとんどの問題をクリアできるぐらいにはハッピーになってしまうのですが。
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パシフィコ横浜に馳せ参じたプロデューサーの皆様、おつかれさまでした。僕も一へっぽこ記者として参戦しましたが、素晴らしいライブでした。その半分は声優さんたちとスタッフの努力ですが、もう半分は客席が作ったものだと思います。自分が大好きな作品のファンがマナーが良くて空気が読めてあったかいというのは、とても誇らしい気持ちになりますね。
ライブ最大のサプライズといえば、串田さん登場……は本気で嬉しかったんですがここでは置いておいて、美希の961プロ移籍とたかね・ひびきの復活登場でしょう。昨日の僕はお仕事モードたったんですが、串田さんの登場と961プロ登場のときだけは素で「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」と唸ってしまいました。あと「My Best Friend」の釘宮さんの「きゅん、きゅきゅんへい♪」の時は「くぎゅぅぅぅぅ…」のようなよくわからない呟きをもらしてしまいました。気持ち悪くてすいません。
この「美希移籍」の仕掛けを見て、僕個人は「2008年8月になって、アイマスにこんなにワクワクできるなんて!」と感動してしまいました。そして巧いなぁ、ゴッドアングルだ、と唸らされたのですが、実はネットでは意外と賛否両論のようです。印象ですが、ライブ参加組には肯定的な人が多く、不参加組には否定的な意見が比較的多いように思います。
これは、ライブに参加した人は、ムービー上映の最後の未知のシルエット、そして美希のマイクパフォーマンス、黒井社長の登場、高音・響の紹介から新曲「オーバーマスター」へ……という一連の流れから、“今この場で、新しい何かが始まる予感”を感じ取った熱があるからだと思います。二次情報からこの話を聞いた人には「美希の移籍・喪失」といったネガティブな要素が最初に来るから、否定的に感じるのではないでしょうか。プロレスファン的な発想だとは思いますが、ライバル事務所の立ち上げのタイミング・人選的に完璧に近いアングルだったんじゃないかと思っています。
●思い入れは、関係性から育まれる
否定的な意見の中には、「UMDの容量の関係で3人しか入らないから、美希移籍、2人追加で数合わせ」的なものも見かけます。PS2互換のアーケード基盤を移植にするから、という意見も含め、まったくの的外れという訳ではありません。しかし、それだけでは絶対にないはずです。ここで落ち着いて考えてほしいんです。僕たちは、高音と響の加入と、ライブへの登場を、さほどの違和感・拒絶反応なしに受け入れています。これはアイマスのようにコンテンツとしての成熟度と歴史の深い作品では、実はそれなりに特異なことなはず。それには、何か理由があるはずです。
こうした、アイドルチームへの新世代の加入という意味で、格好のお手本となる存在が現実に存在しています。ポジティブ作詞の小野田Dも大好き、モーニング娘。です。「娘。」はオリジナルメンバーに、2期メンバー保田・矢口・市井、3期後藤、4期石川・吉澤・辻・加護、5期高橋・紺野・小川・新垣とメンバーを増やしていきました(成功例としてサンプルにできるのは5期までだと思います)。こうした新規メンバーは、最初は現メンバーとのスキルや華の差で、常に最初は叩かれます。しかし、じきに彼女たちも大切な仲間へと変わっていきます。それは、“現メンバーへの思い入れ”が、関係性を通じてほかメンバーにも対象を広げ、伝播していくからです。自分の大好きなメンバーたちと一緒にライブを戦い抜き、先輩たちに叱られ、悩んでいる新人の姿が、やがて現メンバーと同じように愛しく感じられるように変わっていったのです。「中澤姐さんの意志を受け継いだ新メンバーたち」「なっちに憧れたガキさんが、ライブでなっちと一緒にライブで歌う姿に震える」といった、現メンバーと新メンバーの関係性が、新しいメンバーへの思い入れを育てていくんですね。
現在のモーニング娘。が没落しているのは、新陳代謝を重ねすぎて「オリジナルの想い・ファンの思い入れ」が既に希薄になってしまっていること、機械的・定例イベント的な卒業の繰り返しに、不祥事による脱退がトドメをさしたから、だと思います。「卒業」には後輩への継承がありますが、「脱退」にあるのは断絶だけですからね。
仮に、昨日のライブに響と高音の2人だけが出てきて歌い踊った場合、観客に届くのは戸惑いだけだったのではないかと思います。真ん中にアッキーが立って歌っているからこそ、これはアイマスなんだ、と僕らは疑いなく受け入れることができたんです。その後、「THE IDOLM@STER」を一緒に歌ったことも含めて、彼女たちがアイマスガールズに迎え入れられる儀式は無事済んだのだと思います。
美希が961プロにいることで、僕たちは美希というフィルターを通じて961プロと、その中の人たちを見ることができます。単なるライバルではなく、仲間に対して見せる顔を美希の視点から感じることができるんですね。未知なものや新しいものに対する違和感・抵抗ってのは意外と大きいですが、僕らは美希のことをよく知っていますから。ラジオ番組にゲストとして登場するときも、全くの新人さんが2人来るのと、「オニギリちょっと紹介しちゃってよ」と間にアッキーが入ることができるのとでは全く違います。
美希初登場のゲームショーで、僕らは今井さん・中村さんの2人を通じて長谷川さんの登場を違和感なく受け入れることができました。そして下田さんとのラブラブぶりを通して、今ではすっかりアイマスガールズの一員です。今度は、美希と長谷川さんがそのバトンを新しい2人に渡す番なのだと、僕は思ってます。
あと2人が拒否反応なく受け入れられたのは、やはり「たかね」と「ひびき」が誰もが知ってる、でも誰もが知らないキャラだったのが大きいと思います。いつかはこの2人が来るんじゃないか、という心の準備を、僕らはエイプリルフールのたびに繰り返してきたんですから。
そんなわけで、狐汁的には961プロ、大肯定です。移籍や新事務所の立ち上げは冒険です。しかし、居心地のいい停滞は、やがて澱んでいくものです。関係がぬるくなってくっていうか。そしてどこかで冒険をして新しい風を入れないといけないとするなら、昨日のライブのタイミング・やり方は、計算尽くされた最善の一手だったんじゃないかと思います。
おまけ 特に戦略がなかったら、ファミ通独占で出しちゃったんじゃないかな? 本当に秘匿したサプライズで発表して、ライブに集まった5000人の多くを味方に変えてしまった、作戦勝ちなんじゃないかと思います。あのライブを体験して、ネガティブな感想を持って帰るのはなかなか大変です。
ライブ最大のサプライズといえば、串田さん登場……は本気で嬉しかったんですがここでは置いておいて、美希の961プロ移籍とたかね・ひびきの復活登場でしょう。昨日の僕はお仕事モードたったんですが、串田さんの登場と961プロ登場のときだけは素で「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」と唸ってしまいました。あと「My Best Friend」の釘宮さんの「きゅん、きゅきゅんへい♪」の時は「くぎゅぅぅぅぅ…」のようなよくわからない呟きをもらしてしまいました。気持ち悪くてすいません。
この「美希移籍」の仕掛けを見て、僕個人は「2008年8月になって、アイマスにこんなにワクワクできるなんて!」と感動してしまいました。そして巧いなぁ、ゴッドアングルだ、と唸らされたのですが、実はネットでは意外と賛否両論のようです。印象ですが、ライブ参加組には肯定的な人が多く、不参加組には否定的な意見が比較的多いように思います。
これは、ライブに参加した人は、ムービー上映の最後の未知のシルエット、そして美希のマイクパフォーマンス、黒井社長の登場、高音・響の紹介から新曲「オーバーマスター」へ……という一連の流れから、“今この場で、新しい何かが始まる予感”を感じ取った熱があるからだと思います。二次情報からこの話を聞いた人には「美希の移籍・喪失」といったネガティブな要素が最初に来るから、否定的に感じるのではないでしょうか。プロレスファン的な発想だとは思いますが、ライバル事務所の立ち上げのタイミング・人選的に完璧に近いアングルだったんじゃないかと思っています。
●思い入れは、関係性から育まれる
否定的な意見の中には、「UMDの容量の関係で3人しか入らないから、美希移籍、2人追加で数合わせ」的なものも見かけます。PS2互換のアーケード基盤を移植にするから、という意見も含め、まったくの的外れという訳ではありません。しかし、それだけでは絶対にないはずです。ここで落ち着いて考えてほしいんです。僕たちは、高音と響の加入と、ライブへの登場を、さほどの違和感・拒絶反応なしに受け入れています。これはアイマスのようにコンテンツとしての成熟度と歴史の深い作品では、実はそれなりに特異なことなはず。それには、何か理由があるはずです。
こうした、アイドルチームへの新世代の加入という意味で、格好のお手本となる存在が現実に存在しています。ポジティブ作詞の小野田Dも大好き、モーニング娘。です。「娘。」はオリジナルメンバーに、2期メンバー保田・矢口・市井、3期後藤、4期石川・吉澤・辻・加護、5期高橋・紺野・小川・新垣とメンバーを増やしていきました(成功例としてサンプルにできるのは5期までだと思います)。こうした新規メンバーは、最初は現メンバーとのスキルや華の差で、常に最初は叩かれます。しかし、じきに彼女たちも大切な仲間へと変わっていきます。それは、“現メンバーへの思い入れ”が、関係性を通じてほかメンバーにも対象を広げ、伝播していくからです。自分の大好きなメンバーたちと一緒にライブを戦い抜き、先輩たちに叱られ、悩んでいる新人の姿が、やがて現メンバーと同じように愛しく感じられるように変わっていったのです。「中澤姐さんの意志を受け継いだ新メンバーたち」「なっちに憧れたガキさんが、ライブでなっちと一緒にライブで歌う姿に震える」といった、現メンバーと新メンバーの関係性が、新しいメンバーへの思い入れを育てていくんですね。
現在のモーニング娘。が没落しているのは、新陳代謝を重ねすぎて「オリジナルの想い・ファンの思い入れ」が既に希薄になってしまっていること、機械的・定例イベント的な卒業の繰り返しに、不祥事による脱退がトドメをさしたから、だと思います。「卒業」には後輩への継承がありますが、「脱退」にあるのは断絶だけですからね。
仮に、昨日のライブに響と高音の2人だけが出てきて歌い踊った場合、観客に届くのは戸惑いだけだったのではないかと思います。真ん中にアッキーが立って歌っているからこそ、これはアイマスなんだ、と僕らは疑いなく受け入れることができたんです。その後、「THE IDOLM@STER」を一緒に歌ったことも含めて、彼女たちがアイマスガールズに迎え入れられる儀式は無事済んだのだと思います。
美希が961プロにいることで、僕たちは美希というフィルターを通じて961プロと、その中の人たちを見ることができます。単なるライバルではなく、仲間に対して見せる顔を美希の視点から感じることができるんですね。未知なものや新しいものに対する違和感・抵抗ってのは意外と大きいですが、僕らは美希のことをよく知っていますから。ラジオ番組にゲストとして登場するときも、全くの新人さんが2人来るのと、「オニギリちょっと紹介しちゃってよ」と間にアッキーが入ることができるのとでは全く違います。
美希初登場のゲームショーで、僕らは今井さん・中村さんの2人を通じて長谷川さんの登場を違和感なく受け入れることができました。そして下田さんとのラブラブぶりを通して、今ではすっかりアイマスガールズの一員です。今度は、美希と長谷川さんがそのバトンを新しい2人に渡す番なのだと、僕は思ってます。
あと2人が拒否反応なく受け入れられたのは、やはり「たかね」と「ひびき」が誰もが知ってる、でも誰もが知らないキャラだったのが大きいと思います。いつかはこの2人が来るんじゃないか、という心の準備を、僕らはエイプリルフールのたびに繰り返してきたんですから。
そんなわけで、狐汁的には961プロ、大肯定です。移籍や新事務所の立ち上げは冒険です。しかし、居心地のいい停滞は、やがて澱んでいくものです。関係がぬるくなってくっていうか。そしてどこかで冒険をして新しい風を入れないといけないとするなら、昨日のライブのタイミング・やり方は、計算尽くされた最善の一手だったんじゃないかと思います。
おまけ 特に戦略がなかったら、ファミ通独占で出しちゃったんじゃないかな? 本当に秘匿したサプライズで発表して、ライブに集まった5000人の多くを味方に変えてしまった、作戦勝ちなんじゃないかと思います。あのライブを体験して、ネガティブな感想を持って帰るのはなかなか大変です。
昨日は攻殻機動隊2.0の初日舞台挨拶に行ってきました。登壇したのは押井守監督、榊原良子さん、田中敦子さん、大塚明夫さん。
(;゚Д゚) (゚Д゚;) (;つД⊂)ゴシゴシ(゚Д゚)
ああもう、この仕事についてよかったなぁ、と。僕にとって榊原良子さんってのはもう、ほぼ初恋の声と言っていいぐらいの役者さんなのですよ。林原さんや國府田さんは、僕にとってはラジオの人なんです、どちらかと言えば。役者としての声優として、好きな人、好きだった人、と聞かれて思い浮かぶのは、やはり灰色の魔女であり、特車二課第一小隊長であり……の榊原良子さんなのです。で、榊原良子さんの後継たる声質と演技、硬質なプロフェッショナルなんだけど、どこか艶があるといった役柄がハマる人として同じく好きなのが田中敦子さん。この共演が直接見られるとは! 特に榊原良子さんはメディア露出が少ない人なので、非常に貴重な機会です。
押井さんはつくづく僕のツボをつく人だなぁ……と考えていたんですが、以前押井監督に(合同でですが)取材したときに、押井作品に登場する女性はすべて自分の好みのタイプ、自分が惚れられるキャラクターじゃないと映画なんて撮れない、と話しているのを聞いて、違うんだと気づきました。アニメーションや声というジャンルにおける、僕の女性の好みそのものが、相当な部分で押井監督がフィルムに叩きつけてきた情念に影響されてるんじゃないかと感じたのです。
そして僕の世代のオタクで、押井守や大塚明夫の名を聞いてきゅんとしない奴はいるのでしょうか? そんなわけで、あまりに豪華な登壇者にすっかり酔っ払ってしまった次第です。トークショーの詳しい内容は、週明けぐらいのファミ通.comを見てもらいたいのですが、ひとつだけ強く印象に残ったのは、榊原良子さんが、“人形使い”の役に入っていくときの方法。
3週間にわたって試行錯誤をしながら、台詞をほぼ全部頭に入れたという榊原さん。台詞がすっと自分の中に入ってきて、映像の中で動いてくる自分がイメージできるまで稽古を繰り返し、歩き方まで役柄に引っ張られて変わって……というお話をしていました。この話を聞いて、ちょっとぞわっとしたのが、ある若い声優さんのことを思い出したからです。
以前沢城みゆきさんが役作りについて話しているときに、キャラクターの考え方や動きをイメージできるように、まずキャラクターとして歩いてみて、歩き方から掴んでいく……というような話をしていたのを思い出したんです。そうした手法が演劇や芝居の世界でどれくらいスタンダードなのかは知りませんが、榊原良子さんのような、押井守監督をして「僕の作品は榊原良子なしには成立しない」とまで言わせるような大女優が、それほどの密度と熱量で役作りをしていることにも感動しましたし、沢城さんのような年若い役者が、芝居や役柄にとことん向かい合った結果、そんな大女優とよく似た役作りの過程に至っていることにそらおそろしいものを感じたんですね。
業界全体がアイドル人気的な方向に流れていますが、どうしてどうして、若い世代にも役者はちゃんと育っているんだなぁと、なんとなくうれしくなったのでした。
それはそうと、攻殻機動隊の人形使いを男性→女性に変えて榊原良子さんを起用した押井監督。スカイ・クロラでも、原作の男性を女性に変えて、榊原良子さんを起用しているとか。ほんとに押井監督も好きだなぁ、というか。
いいぞ、もっとやってください。
(;゚Д゚) (゚Д゚;) (;つД⊂)ゴシゴシ(゚Д゚)
ああもう、この仕事についてよかったなぁ、と。僕にとって榊原良子さんってのはもう、ほぼ初恋の声と言っていいぐらいの役者さんなのですよ。林原さんや國府田さんは、僕にとってはラジオの人なんです、どちらかと言えば。役者としての声優として、好きな人、好きだった人、と聞かれて思い浮かぶのは、やはり灰色の魔女であり、特車二課第一小隊長であり……の榊原良子さんなのです。で、榊原良子さんの後継たる声質と演技、硬質なプロフェッショナルなんだけど、どこか艶があるといった役柄がハマる人として同じく好きなのが田中敦子さん。この共演が直接見られるとは! 特に榊原良子さんはメディア露出が少ない人なので、非常に貴重な機会です。
押井さんはつくづく僕のツボをつく人だなぁ……と考えていたんですが、以前押井監督に(合同でですが)取材したときに、押井作品に登場する女性はすべて自分の好みのタイプ、自分が惚れられるキャラクターじゃないと映画なんて撮れない、と話しているのを聞いて、違うんだと気づきました。アニメーションや声というジャンルにおける、僕の女性の好みそのものが、相当な部分で押井監督がフィルムに叩きつけてきた情念に影響されてるんじゃないかと感じたのです。
そして僕の世代のオタクで、押井守や大塚明夫の名を聞いてきゅんとしない奴はいるのでしょうか? そんなわけで、あまりに豪華な登壇者にすっかり酔っ払ってしまった次第です。トークショーの詳しい内容は、週明けぐらいのファミ通.comを見てもらいたいのですが、ひとつだけ強く印象に残ったのは、榊原良子さんが、“人形使い”の役に入っていくときの方法。
3週間にわたって試行錯誤をしながら、台詞をほぼ全部頭に入れたという榊原さん。台詞がすっと自分の中に入ってきて、映像の中で動いてくる自分がイメージできるまで稽古を繰り返し、歩き方まで役柄に引っ張られて変わって……というお話をしていました。この話を聞いて、ちょっとぞわっとしたのが、ある若い声優さんのことを思い出したからです。
以前沢城みゆきさんが役作りについて話しているときに、キャラクターの考え方や動きをイメージできるように、まずキャラクターとして歩いてみて、歩き方から掴んでいく……というような話をしていたのを思い出したんです。そうした手法が演劇や芝居の世界でどれくらいスタンダードなのかは知りませんが、榊原良子さんのような、押井守監督をして「僕の作品は榊原良子なしには成立しない」とまで言わせるような大女優が、それほどの密度と熱量で役作りをしていることにも感動しましたし、沢城さんのような年若い役者が、芝居や役柄にとことん向かい合った結果、そんな大女優とよく似た役作りの過程に至っていることにそらおそろしいものを感じたんですね。
業界全体がアイドル人気的な方向に流れていますが、どうしてどうして、若い世代にも役者はちゃんと育っているんだなぁと、なんとなくうれしくなったのでした。
それはそうと、攻殻機動隊の人形使いを男性→女性に変えて榊原良子さんを起用した押井監督。スカイ・クロラでも、原作の男性を女性に変えて、榊原良子さんを起用しているとか。ほんとに押井監督も好きだなぁ、というか。
いいぞ、もっとやってください。