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2017/10/20 14:11 |
各ゲームハードの開発ハードル
新作ゲーム紹介関連の仕事をしていると、最近耳慣れないメーカーが増えたな、と思うことがあります。そのパターンにはふたつあって、これまでゲームにはあまりタッチしていなかった異業種が参入してきているパターンと、外資が絡んでいるパターン。異業種参入に関してはやはりDSが顕著で、素材をもらったりするにも、「え、これどのメーカーのどの部署に連絡取ったらいいの?」と悩むこともしばしばです。

というような話を業界の大先輩としていると、「そういう傾向はあるけど、プレイステーション黎明期はもっとすごかったよ」とのこと。…なるほど、言われてみれば。DSに参入してくる企業は結構な割合で、紙媒体などで持っているノウハウ、リソースをDSに転用して一山当たればラッキー、という感じで、ゲーム業界としては馴染みがなくても、企業名自体には覚えがあることが多いです。しかし、PS参入当時は、安価な開発環境の提供と、ロムメディアからディスクメディアへの以降による生産管理性の向上から、それまでは手が出せなかった新興ソフトハウスから、面白い商品が出ていた印象があります。ファミコン黎明期のような、どこも手探りで開発していた本当のジャングルに比べれば、技術的蓄積は進んでるわけですしね。

そう考えると、PSの後継機種たるプレイステーション3の開発難度が高く、コストやマンパワーを要求するために、中堅メーカーでも新作開発を躊躇しがち…という現状は、非常に歯がゆいものがあります。ソニーもそのあたりは当然考えていて、ゲームソフト開発環境の支援などを打ち出してきました。もっと早くにほしかった一手ですが、今後の動向にも注目ですね。開発支援の分野に関してはマイクロソフトが一歩先を行っていて、開発メーカーに対する手厚いサポートで知られています。ゲーム開発ツール「XNA Game Studio Express 1.0」の無償提供も2007年1月からスタートしており、開発の裾野を広げる意味でもマイクロソフトが一歩先を行っているのが現状ですね。…あくまで「世界では」ですが。

一方、任天堂は伝統的に、自社開発とセカンドパーティを重視する政策をとってきました。これは米国でのアタリショックを見ているからで、クソゲーの粗製濫造が進めば、最終的には市場全体が信頼を失う……と考えてのことです。だから、ハードメーカーとそのパートナーこそが最も信頼できるソフトメーカーでなければならないという任天堂の発想は、全くもって正しいと思います。サードの支援に力をそれほど入れなくても、任天ハードは基本的に開発ハードルが低いため、ハードシェアさえ確保すれば参入企業に困らないのは、DSの現状を見れば明らかですしね。

しかし、任天堂のハードが、PS3に代表される高スペック機に比べて開発が容易であれば、任天堂のハードで成功することはたやすいと言えるでしょうか? 答はNOです。DSは、「参入は容易だが、ブレイクすることはなかなかに難しい」市場になりつつあります。DSで出せばなんでも売れるという幻想は過去のもので、最近は二番煎じ……いや、五番煎じ、六番煎じ的なソフトは全く売れないケースが増えています。開発が容易な分、任天堂ハードは優れたアイデア、あるいは普遍性のあるコンテンツ価値を要求するのです。

「アイデアさえあれば、中小メーカーでも勝負できる」というのは、なんとなく耳に心地よい言葉ですが、実際のところ、ゲーム開発の企画を通せる立場にある人が特異なアイデアを出せる発想力を持っていて、企業側もそれを通す柔軟性を持っていて……というのは、なかなか稀有なことな気がします。最近だと面白いのはSNKプレイモアとかでしょうか。少なくとも、そうした人材と開発環境を広く育てる土壌が、ここ10年の業界に潤沢にあったとは言えません。任天ハードでは任天堂ソフト以外は売れない、とよく言われますが、それは「ハード面でのハードルが低いかもしれないが、ソフト制作のアイデア面でのハードルは決して低くない」からこそ生まれている気がします。

誰もが宮本茂になれるわけではない。一方、任天堂の内部では、任天堂の巨大資本と手厚いサポートをバックに、着々と宮本チルドレンが育ってるわけです。簡単には一人勝ちの状況は変わらないと思います。
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2007/11/22 12:46 | Comments(0) | TrackBack(0) | 雑記(ゲーム系)

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