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2024/11/22 01:47 |
アイマスの売れ方は“腐女子”的?
先日アイマスの売れ方は変わっている……という書き方をしたのですが、今日戦国BASARA絡みのメールをやりとりしていてふと思ったのが、『アイマス』のファン層・購買パターンは、オタ系よりも、いわゆる腐女子をターゲットにした女性向け作品の方が近いんじゃないかな、ということです。

まずファン層という意味で考えると、“アイマスの商品を買って支えている層”のメインは、20代後半~30代前半、そしてバイトして生活力のある大学生、て感じじゃないかと思います。カバー曲のチョイスの仕方なんかを見ても、パンナムさんの認識もそういう感じじゃないかな? これは理由を考えれば簡単で、アイマスというコンテンツが、入り口からして金食い虫だからです。アーケード版からやっているプレイヤーが集まれば、“投資金額6桁”なんて話はザラですし、Xbox 360版にしても、本体とソフトを買い、Xbox LIVEに接続する段階で約5万、そこからDLCでさらに……という追加投資が必要です。それらの購買力がある層、となると、独身の社会人がコアターゲット層になるのは自然の成り行きだと思います。ニコニコ動画等を視野に入れると、“アイマスというコンテンツに興味を持っている層”の年齢層は、ぐっと下にシフトするとは思いますが。

しかしアイマスに関し、実際に商品をコンプリートし、イベントに通い……というコア層が、非常に多いか、といえば答はNOだと思います。先日のグレートパーティでは、概算ですが東京1200人、大阪800人、東京+1200人ぐらいの来場者があったと思います。これが=アイマスには3200人のイベント集客力があるかといえば、実際には2、ないし3会場制覇したぜ、という人がかなりの人数いるわけで。数字にすれば来場した人間の実数ってのは、2000人ぐらいでしょう。残念ながらドームにはまだちょっと遠いですね。しかし、この複数会場をはしごする熱烈なファンによってイベントが支えられている……というのは、まさしく女性向けイベントのパターン。女性向けの声優イベントは、昼夜興行が非常に多いんです。声優さんの拘束時間や会場を借りるのが1日で済み、衣装やセットリストも使いまわせる……となればいいことづくめですよね。ただこれは、ご贔屓の声優さんが出演するのであれば、内容は似通っていても全部見たい! ちょっとしたフリートークの違いも聞き逃したくない! という忠誠度の高いファン層を抱えていて、初めて可能なイベント形式ですね。男性向けでいえば、『サクラ大戦歌謡ショウ』シリーズなどもこの系譜でしょうか。キャラクターと声優さんのシンクロ度が高く、コアなファンのサポートにより長期シリーズに……という意味では、アイマスとサクラ大戦にもある程度の類似性はあるかもしれません。

こうした、コア層の囲い込みで客単価が高いジャンルというのは、外部の印象以上の売り上げを叩きだします。たとえば、11月19日付のオリコン週間シングルチャートで、『家庭教師ヒットマン REBORN!』 の“Sakura addiction”(雲雀恭弥 vs 六道骸)が何枚売れたかご存知でしょうか。初週37411枚でオリコン7位です。 創聖のアクエリオンが13295枚で14位、 平野綾さんの“NEOPHILIA”が10429枚で17位であることを考えれば、男性オタにはぽかーん、て感じじゃないでしょうか。こうした、囲い込んだ輪の中で暴風雨が吹いている作品というのは、 外側からは認知しにくいものなんです。テニスの王子様のキャラソンが頻繁にCDTVに登場するのは男オタには理解しにくいことですが、アイマスにしても“それほど有名な声優も出てないのに…”という見方は業界の内部にもあります。しかし、キャラソン売り上げだけで見ると、伊織よりも千早の方が売り上げを伸ばしてるんですね。

10万人のファンが1000円ずつ使う作品と、1万人のファンが10000円を使う作品は、どちらが望ましいでしょうか。宣伝効果やスポンサーの事情を考えれば、明らかに小額を出す10万人のファンの方がメリットは大きいでしょう。しかし、“どちらが計算できるか”という意味では、1万人のファンの方がハンドリングがしやすいのではないでしょうか。で、当たり外れの大きいオタ業界では、この安打率の高さは十分な武器になると思います。ブームに乗って変動するファンに比べ、コアな信者は1年後、2年後にも変わらずついてくる可能性が高いですしね。それから、コア層の情熱ってのは、時としてスケールメリットを覆すんです。遠征するファンの比率が高くなるほど、全国ツアーは当然打ちやすくなります。それでも、“1会場に動員できるファン数の上限の絶対数は母数に依存する”という原則は変えられない……筈だったのですが、それさえも覆したのが9/20のAice5解散ライブ。平日の横アリは本来オーバーキャパだったと思うのですが、

少しでも良い席で最後を見届けたい熱心なファンが、複数のチケットを購入

知り合いと自分の購入分を含めた中での、最良番以外をオークションに放流

興味はあるが、定価でチケットを買うほどではないライトファンが安価に落札

というサイクルが成立したこともあり、結局横アリが満員という結果になりました。もちろん、良番確保のための複数購入やオークションでの売買は、必ずしもよいことではありません。しかし、この場合熱心なファンが余分に身銭を切ったことで、結果として売り上げ・動員数の面では、通常のソールドアウトと同じだけのお金と人が動いているわけです。やっぱコアなファンのパワーってのは、あなどれないものがあります。招待券で形だけ埋めるよりは、よっぽど健全…とまで書くと問題でしょうか(笑)。

…最後に蛇足ですが、声優さん同士の人間関係を観客的立ち位置から見ていたいってスタンス、その関係に異性(ファンから見て同性)が立ち入ることを嫌う、カップリング脳なんかもいわゆる腐女子的かな、とも思います。
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2007/11/20 15:19 | Comments(3) | TrackBack() | アイドルマスター

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コメント

グレパで複数会場渡り歩いた人が多いのは、チケットの売り方に問題があっただけという気がしますが……
電話が繋がれば複数回参加し、繋がらなければ全く参加できず。そんな構図。
posted by 通りすがり at 2007/11/23 01:01 [ コメントを修正する ]
何十倍ものヒトが「電話繋がらなかった」「抽選落ちた」と嘆いていた様なイメージだったのだが...
posted by At at 2007/11/23 03:08 [ コメントを修正する ]
確かに、僕も9時間の内6時間ぐらいは捨てた口なので、販売方法の影響は大きいと思います。ただ、美希ドール付L4U販売で、全く繋がらない過熱具合でしたが、結果数日間販売は続き、3000体というのが、需用全体よりはやや少ない、かなり適正な供給量だったことがわかりました。

回線が2本? と限られたこともあるので今回の現象からわかるのは「一度に注文が殺到した」ことだけであり、Atさんが仰るように「何十倍」だったのかは誰にもわかりません。実際のところ、数倍の需要はあったとは思うのですが、今のところアイマスが、現実の動員数としてイベントで示している数字のMAXは新木場ライブなので、2000人~3000人というのが現状、実数で示せるラインだと思います。

CD購買層の約1万人は間違いなく「イベントに行きたい層」だと思うんですが、実際は距離的・金銭的・スケジュール的制約で、行けない人のほうがはるかに多いわけですしね。
posted by なかざと at 2007/11/23 12:28 [ コメントを修正する ]

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