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2017/05/29 14:41 |
“平野綾ブーム”に、乗れない自分。
 今一番勢いがある、あるとされている声優って、誰でしょう。話題の旬としてはゆりしーな気もしますが、勢いという意味では、やはり平野綾さんじゃないでしょうか。写真集刊行、3ヶ月連続CDリリースと、今一番風速が強い若手声優さんなのは間違いないと思います。実際、僕も半年ほど前、メーカーの人とお話していて「今中里さんが一番注目している声優さんって誰ですか?」と聞かれたときは、「一般論としてはやっぱり平野綾さんだと思います」と答えました。

(その後には「個人的にはアイマスとかに出てる今井麻美さんですね。歌えてラジオやトークも回せるし、今フリー(当時)なんでおすすめっすよ」的な発言が続いたり、半年後にそのメーカーの作品にミンゴス起用が発表されて中里涙目ww といったサイドストーリーもあるのですが、それは今回は関係ないのです。)

 ハルヒもらき★すたも大好きな作品ですし、SOS団の3人娘のライブを取材するために、昨年はアニメーション神戸への自腹取材を敢行したぐらいです。ここを誤解されると無茶苦茶になるので念を押しますが、今回論じるのは今の“平野綾ブーム”の作られ方についてなので、予めご了承ください。

●平野綾はNo.1声優アイドルなのか
 現在、一般層に対して一番露出が激しい女性声優は、平野さんだと思います。男性向けの一般誌にグラビアが掲載されたり、小特集が組まれたりしていますね。『ハルヒ』でブレイクした若手人気ナンバーワンアイドルで、CDは「ハレ晴レ」や「もってけ」が10万枚を越え……といった枕から、その若さとビジュアルの良さをプッシュしていくのがお決まりです。平野さんのビジュアルを含めたキャッチーさ、かわいらしさは、声優に興味のないオジサン層に対しても通用するということでしょう。

 まず、若手声優という括りでみた場合、その評価は的確なものだと思います。こと、声優という仕事において、その人の一生を代表するような作品に出会うことはそうはありません。『涼宮ハルヒの憂鬱』そしてそこから続く『らき★すた』の流れをもって、平野綾を若手の注目株ナンバーワンとみなすのは、至って自然な流れです。しかし、最近のそうした露出の際の切り口を見てみると、若干ニュアンスが違います。たまたま手元にあった「SPA」12月4日号を引用すると、こんな感じ。

 彼女は「声優」である。写真を見て「声だけなんてもったいない!」と、素朴すぎる感想を抱いた読者もいるだろう。だが、ご心配召さるな。アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のハルヒ役で大ブレイクし、人気・実力ともにトップ声優の座を手に入れた彼女は、今や写真集に歌手活動にと、旺盛に活躍の幅を広げており、知名度も急上昇中なのだ。

 と、平野綾の活躍は狭い声優の枠に留まらないぜ! と言わんばかりの内容です。しかし、この声優の枠の“外”での活動に関わる部分に、僕は妙にバブルな感じというか、「求められている規定路線としての平野綾像」みたいなものを感じて、立ち止まってしまうのです。

●困ったときは数字を見よう。
 平野綾人気を語るベースとして「ハレ晴レ」「もってけ」が引き合いに出されることも多いですが、この京アニ作品という奴が曲者でして。『ハルヒ』と『らき☆すた』は、あまりにも規格外に売れすぎるのです。キャラクターの役の大きさに関わらず、キャラソンが安定して15000~25000枚出るのですから(流石に最近の脇の脇、になってくると落ち着いていますが)、参照にする方としてはお手上げです。ギャラクシーエンジェル2のように、平野さんが関わっていてもキャラソンが不振に終わったタイトルもありますので、ここはやはり、平野綾個人名義でのCDをベースで考えます。これまで発売された平野さんのCDを並べてみると、

タイトル 推定枚数 最高 登場 発売日
Breakthrough 2076枚 79位 2回 2006/3/8
冒険でしょでしょ? 64699枚 10位 27回 2006/4/26
明日のプリズム 15469枚 13位 5回 2006/9/6
LOVE★GUN 20689枚 6位 7回 2007/10/10
NEOPHILIA 14984枚 17位 4回 2007/11/7
(参考:声優CD売上データベース)

 という感じです。デイリーを見る限り、MonStARはNEOPHILIAに近いカーブを描きそう? 冒険でしょでしょ?発売時点での平野綾さんの知名度を考えると、これは流石にハルヒ効果。現時点での平野綾さんが持っている数字は、15,000~20,000というところでしょうか。声優に軸足を置いた歌い手の中では、大体水樹さん、田村さん、堀江さんに次ぐぐらいの数字と考えていいと思います。しかしこうして並べると、個人名義のシングルの少なさというか、明日のプリズムから3枚同時リリースまでに1年以上のブランクがあることに驚きます。それだけ、あまりにも『ハルヒ』と『らき☆すた』関連商品が売れすぎ、平野さんが忙しすぎたという証左でもありますが。

●ライブパフォーマンスの視点から
 さて、この辺の数字を見ると、声優としては一線級の売り上げをあげてることはもちろんわかります。では、なぜ僕が現時点でナンバーワンアイドル声優歌手的なパッケージが用意されてることに違和感を覚えるかというと、結局のところ、まだ歌手としての平野さんの全体像が、僕には掴めていないからなのです。平野さんとそのチームが志向する楽曲の方向性に関しては、ハルヒの中でも平野綾色が強い「God knows」「Lost my music」も併せれば、明確に伝わってきます。しかしそこから先を考える上で、どうしても個人的に外せないのが、平野さんの体力的なことです。

 平野綾さんを間近に見たことのある人ならわかると思いますが、細い。まじ細い。かわいい。超かわいいです。なのですが、僕がもし平野さんのプロデューサーだったら、第一声は「ご飯を食べよう」です。パワー系のボーカリストとしては、あまりに華奢なんですね。実際に一線でガンガンライブをやってる歌手の人を見ると、やっぱ鍛えてるんですよ。榊原ゆいさんとか、非常にしなやかなアスリートの身体をしてますよね。水樹奈々さんの最近のリリース曲に関して、似た雰囲気の曲調、テンションの曲が多いと批判する人がいます。が、あのテンション、あのパワフルな歌唱を4時間続けるとかいうことは、常人にできることじゃないんですよ。

 僕も平野綾さんのミニライブを何度も見てますが、やはり、ロック系の激しいナンバーは、2曲~3曲が(少なくとも数ヶ月前の時点では)上限な感じで、GA2のライブなどでは、かなり無理をして満身創痍で駆け抜けている印象がありました。ダンスを交えながらのライブパフォーマンスはカラオケとは違い、本当に消耗度が激しいのです。ロックナンバーとなれば言わずもがな。年頭の平野さんの体調不良もあり、ソロでのフルライブ完走はまだ難しいという判断もあって、アルバム発売は見送られているのではないか、とも思います。

●アルバムの肝はむしろ非シングル曲
 もちろん、だからと言ってライブができないわけではありません。前項で書いたのは、今シングル攻勢でリリースされているような「平野綾らしいロックナンバー」だけでは、ソロのフルライブを成立させるのは難しい、ということです(流石に口パク多用ってわけにもいきませんしね)。しかし、では超人的な体力がある人しかソロライブができないかといえば、答えはNOです。特に声優さんの場合、田村さんや堀江さんが入念な筋トレや走りこみをしていると思っている人はあまりいないでしょう(笑)。実際のライブでは、バラードあり、MCあり、映像あり、場合によっては休憩ありで、ずっとフルスロットルで飛ばしているわけではないのです。

 ミリオンを売ったりしない普通の歌手の活動は、ライブツアーを行ない、その入場料収入とグッズ物販で収益を上げる構造になっています。ですから、アルバム楽曲やシングル曲リリースの構成は、当然ライブを意識することになります。つまり、今後いずれ発売されるであろうアルバムはライブを構成する上で、「現状の激しめのロックナンバー」とバランスをとる、バラードなどの曲がむしろ重要になってくるわけです。そっち方面の楽曲という意味では、「NEOPHILIA」に収録の「forget me nots...」などが該当すると思いますが、さすがにサンプルとしてちょっと足りない。ミディアムテンポやスローバラードなどでどれぐらいデキるのか、ソロでのMCでどれぐらい客席を引っ張って惹きつけられるのか。アルバムが未発売で、ソロでのフルライブが未開催の時点では、あまりにも判断材料が足りないのではないでしょうか。

 材料が出きっていないってことは、巨大な可能性と同義でもあります。平野さんのポテンシャルへの期待は大きく、実際にソロライブを見たら、自分が圧倒され、叩きのめされて帰ってくる可能性も高いと思います。にしても、ソロ歌手としての彼女は、まだ走り始めたばかりじゃないですか。この時点で、容姿と若さというスター性に目をつけて、「ナンバーワン声優・歌手」という枠組みを必要以上に煽るのはどうかと思うんです。もちろん僕だって全くの素人ではありませんから、作品絡みで10万枚以上のヒットを複数飛ばすような素材を、周囲の企業や人間がほっとくはずがないのはわかりますし、それを煽り立てることで産業が成立してるのだってわかります。ただ、一般誌のグラビア露出なんかを突破口に、外側から“スタア人気”みたいなものが固められていくのは、なんとなくしっくり来ないんですよね。

 これから平野さんはどういう活動をアルバムやらライブで見せてくれるんだろう、と自分の目で見極めようと楽しみに待ち構えているところに、いつの間にか外的な評価を押し付けられているような、妙な息苦しさを感じるんですが、僕だけでしょうか。批判もあると思いますので、バシバシ突っ込んでもらえると幸いです。(最初、まるでアルバムがすぐ出るよーなニュアンスになってたので、内容を修正しました。)
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2007/12/08 01:38 | Comments(12) | TrackBack(1) | 雑記(アニメ系)

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僕は今まで何度かそのようなことを書いていますが、 平野綾さんがあまり好きではありません。 今最もブレイクしている声優さんだけど、僕はちょっと行きすぎであると思います。 確かにちょっとはねたみの部分も入っているかもしれないけど、 でも声優としての範囲を超えて...
アニラジ紀行 | 2007/12/09 17:54

コメント

一般世論が介入して初めて「ブーム」になる気がする。

このまま「ブーム」に迎合せず、本エントリーの様な冷静な分析を期待します。

「マイブーム」となれば止めませんが…
posted by at 2007/12/09 12:16 [ コメントを修正する ]
本人が歌うステージを見てると分かると思いますが。まだまだ2流どころの実力だと思います。
声量も良くは無く、声の質も安定せずにバラつきが多いです。流石に今のままではメディアで書かれるような実力派としては疑問符が付きますね。
本人の努力次第だと思いますが、ソロライブ等がしたいならそれ相応のトレーニングは必須だと思います。
椎名へきるや水樹奈々等の第一線で戦える声優兼歌手にはまだまだ遠いですから長い目で見てみないとダメですね。
posted by NONAME at 2007/12/09 19:19 [ コメントを修正する ]
「一般紙主導でブームを仕掛けていく」という手法は、オタクにはなじみにくいきがします。
ただ、我々オタクは「自分から踊らされてやってる」とのっかるのは大好きな種族でもあるので、仕掛け方次第だとは思います。

>NONAMEさん
僕は平野さんの今後にとても期待しています。ただ、活動が多忙なあまり、地道なレッスンやトレーニングになかなか時間を避けなそうなのが、難しいところですね。
posted by なかざと at 2007/12/09 22:14 [ コメントを修正する ]
結局好きな人は好き、嫌いな人は嫌いじゃいけないのだろうか
需要がなければ供給もされないだろうし
posted by ぼく at 2007/12/09 22:19 [ コメントを修正する ]
綾ちゃんの今の曲調ではアニメタイアップは厳しい。そのため奈々ちゃんはもちろん、ゆかりん・ほっちゃんの声優+歌手トップ3を超えていくのは難しいと思います。06年と07年のPは変わってたり、自分色(容姿を含む)が出すぎてるのが原因かな。私みたいなライトファンは離れる傾向にあります。歌唱力は3人も最初は安定感なかったし、2-3年経てば綾ちゃんも良くなると感じてます。

一般誌に出てくるのは、声優事務所じゃない芸能事務所だからふしぎではないけど、声優としてブレイクしたから違和感を感じていると思います。声優業界以外で生きていくのは大丈夫なのかな?

06年以前と07以降の平野綾。どちらが受け入れられるのか見ていきたいです。なんにしてもまだ20歳。9歳から活動してるにしてもトップ3たちの20歳と比べればすごいとしかいえないです。逆に彼女たちの年齢になった時どうなってるのだろう。

posted by 417(しいな) at 2007/12/09 22:44 [ コメントを修正する ]
>ぼくさん
基本はそうなんですけどね。その細かい部分に、色々とあーでもない、こうでもないと意味づけや、考察をしたがる人種もいるということでご容赦ください。

>417(しいな)さん
そういえば椎名へきるさんの歌手デビューが、20歳でした。へきるさんの場合は、3年後には日本武道館へ行きましたね。

ひょっとしたら、へきるさんがAM→FMへと活動の場を移し始めた頃にファン界隈で起こったような賛否両論が、また起こるのかなぁと思わなくもありません。
posted by なかざと at 2007/12/09 23:00 [ コメントを修正する ]
FCの先行予約を利用しないと、ライブチケットの入手が難しい堀江/田村/水樹とは違い、平野さんはまだ楽にイベント参加できると思っています。回数も多いですしね。
邪道な統計かもしれませんが、ヤフオクでの相場や最高値など、まだ先方3人とは大きな開きがありますね。aucfanなどで調べられます。

この差はなんなの?というと、やはり熱烈な固定ファンの数の差かと思います。平野綾のファンはやはり”ブーム”的なノリで来ている人が大多数なのかなぁと。
posted by がそ at 2007/12/10 02:20 [ コメントを修正する ]
声優としてはハルヒ、らきすた以外での知名度が低いのが難点でしょうか。
今現在の平野さんの活躍は角川等の強力な宣伝体制あってのところが大きいですから。
実力は充分あるはずですので後は人気の地盤の平均化が進めば充分に若手NO.1を名乗れるはず……
posted by T2 at 2007/12/10 02:51 [ コメントを修正する ]
>がそさん
オークションの価格については、ファンの年代層じゃないですか。平野さんのファン、ハルヒから入ったファンは10代、学生層がトップ3より多いでしょうから。数年たって平野さんが現在と同等以上の位置をキープしていれば、自然とオークション相場や物販収入は↑すると思います。

いわゆる「大人買い」は、やはり声優人気を考える上で無視できません。絶対数というより、購買力の差の方が大きいと思います。

>T2さん
んー、そこに関しては、アイシールドやNANAに出てますからね。それで不足となると、ワンピース劇場版ぐらい狙わないといけなくなりますから。

京アニ作品を見るようなコア層を中心に広がっているのは確かですが、出演作品の数と、演じる役に対する認知度の高さは十分だと思います。

旬の声優としての認知度は完全に全国区ではないかと。今回書いたのは、歌手・平野綾の側にかなりウェイトを置いてますので。

posted by なかざと at 2007/12/10 10:34 [ コメントを修正する ]
06年と07年シングルには、ズレが出てきている。僕はハルヒソングまでのロックはokだけど、今年の歌は本人の、好きな音楽に近過ぎるのではないか。音楽プロデュ-サ-や事務所は本人の意思を尊重しすぎて多くの声優ファンが求めている姿とは離れていると思う。少し戻してこないと現状維持もままならなくなりそうだ。

年齢的にも次は綾ちゃん(87年)の時代だし、トップ3(76-80年)でも再デビュ-の過去あるしいろいろ可能性あるので今後見守りたい。
posted by 417(しいな) at 2007/12/10 12:22 [ コメントを修正する ]
華奢だからライブは無理で、だから歌も無理っていうのは強引な感じ。
華奢な歌手なんてたくさんいる気がしますが。

そもそも平野綾は何をしようがもう「アイドル声優」でしかない。
アーティストとか言い出した瞬間ファンも離れていってしまうでしょうから、そういうところに気をつけないと。
posted by NONAME at 2007/12/10 18:37 [ コメントを修正する ]
>417(しいな)さん
もう少し楽曲の幅がほしい気もしつつ、この3連続シングルは、ベースとなる方向性を示すためのものなのかな、と。だからこそ僕は「アルバム・ライブ待ち」なのです。

>NONAMEさん
華奢って言うのは一番外形的なわかりやすい要素で、実際は飛び曲を続けた後の呼吸のあがり方とか、色々含めた上での印象です。僕の見た中で今までライブで一番曲数をこなしたのは「激奏」だったと思いますが、それにしても後半は踊りにウェイトを置いていましたしね。

激奏では茅原さんはかなり安定していました。……一番安定してたのは、歌って踊って崩れない小野さんだった気もしますが。
posted by なかざと at 2007/12/13 11:52 [ コメントを修正する ]

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