話題のヤッターマン平成版、もちろんリアルタイムでチェックしました。そしてテキストを書く身としては恥ずかしいことなんですが、今作に関してはニュートラルな立場からの論評を放棄します。というのもですね、ゴールデンタイム、それもこれだけ世の中の話題になる作品のキャストロールのトップに、「伊藤静」と「たかはし智秋」の名前がある時点で感無量といいますか。もう嬉しくて嬉しくて、それだけで幸せな気分になってしまうのですよ。よっちんに関してはまぁアレがソレとして。
その上で、旧作に幾らかの思い入れがある身として見ても、静さんのアイちゃんはとてもよいのではないかと思います。かわいらしさの中になまめかしさを感じる演技はいつもの伊藤静さんなのですが、今度の演技は、力みが取れているというか。素の伊藤静が一歩下がって、裏方としてアイちゃんを演じきろうとしている感じがして、芝居としては結構新境地なような気がします。智秋さんのオモッチャマにも、それほど違和感は感じませんでした。誰がやっても旧作と比較される作品だけに、「そんなに違和感ない」は十二分に評価できる内容だと思います。フリーになった智秋さんがゴールデンでこの役を掴んだのは、それだけ実力を買われたってことだと思います。うれしいなぁ。のぞみん役といい!? 今年は智秋さんの当たり年になりそうです。
そしてキャストといえば三悪、そしてドクロベェ様のキャスト続行は本当に英断だと思います。旧ドラえもん声優が代替わりし、一昨年のアニメーション神戸や昨年の東京国際アニメフェアでは功労賞の常連だった小原さんやたてかべさんのお名前を、また最前線で見ることができるとは。実はアニメーション神戸のとき、僕の目の前にたてかべさんとドラえもんキャストの皆さんが座ってらして大変テンパったのを覚えています。しかし考えてみれば、「ヤッターマン」と「君ある」の両方で伊藤静さんとたてかべ和也さんが競演してるというのは、ある意味すごい話ですね。
オープニングとエンディングに関しては、否定的な意見を持っている方が大半だと思います。まずEDに関してですが、これに関しては僕は、基本的に肯定的です。それは、月曜7時台枠のアニメ主題歌が、CDの販促媒体として機能することが慣例化しているからです。レコード会社はスポンサードする上で、一押しのアーティストの販促媒体になることは織り込み済みなのです。アニメ主題歌が視聴者、特にオタク層の手から離れていることに、僕なりの違和感、寂しさはありますが、それ以上に「今この時代、ゴールデンタイムのアニメーションにお金を出してくれる企業」のありがたさを忘れてはいけないとも思っています。ビジネスモデルとして成立している以上、そこに手を入れるのはなかなか難しい。その意味で、「とにかくOPはヤッターマンの歌で」というは、製作サイドとしてもギリギリのラインで原作に対して示した敬意なのではないかと。もちろん、そこに山本正之さんの強い意向が入っているのは間違いないと思いますが。
OPのボーカルが世良公則、野村義男のユニットで、アレンジが変えられていることには、違和感、あるいは怒りを覚えている人が多いと思います。元のアレンジのまま、山本正之さんのボーカルでOPを制作した場合、旧作のファンは確かに満足すると思います。しかし、それが=商業的な成功を約束するかと言えば、そうとは言えないと思うのです。僕が頻繁に書くことですが、いわゆる一般視聴者層=ライト層は「オタク的な物が嫌い」なのではなく、「オタク的な物を楽しむ自分が、オタクのレッテルを貼られて排斥されることを病的に恐れる」と考えています。その意味で、懐かしく、いい意味で古い旧主題歌をそのまま持ってくるのではなく、癖のあるアレンジを加えることで「ダサいのが一周してカッコイイ」的な効果を狙ったのかなぁ、と。僕らは当然不満ですが、この部分でのマーケティングは、僕らを見てはいないでしょうから。
敢えてドライな言い方をすれば、オタクは三悪とドクロベェ様が健在で、人気若手声優が加わり、全体的なテイストを維持すれば最終的についてくる。原理主義的な旧作ファンは、何をやったところで叩く。そういう判断なのかな、と。
トータルして見た場合、平成版のヤッターマンは、十分に及第点を上げたと言えるでしょう。問題は、今後5話、10話と重ねる上で、視聴者のテンションを落とさず引っ張ることができるか。ある程度の回数を越えることができれば、偉大なるマンネリとしてさらに回を重ねるのも夢ではないと思います。
その上で、旧作に幾らかの思い入れがある身として見ても、静さんのアイちゃんはとてもよいのではないかと思います。かわいらしさの中になまめかしさを感じる演技はいつもの伊藤静さんなのですが、今度の演技は、力みが取れているというか。素の伊藤静が一歩下がって、裏方としてアイちゃんを演じきろうとしている感じがして、芝居としては結構新境地なような気がします。智秋さんのオモッチャマにも、それほど違和感は感じませんでした。誰がやっても旧作と比較される作品だけに、「そんなに違和感ない」は十二分に評価できる内容だと思います。フリーになった智秋さんがゴールデンでこの役を掴んだのは、それだけ実力を買われたってことだと思います。うれしいなぁ。のぞみん役といい!? 今年は智秋さんの当たり年になりそうです。
そしてキャストといえば三悪、そしてドクロベェ様のキャスト続行は本当に英断だと思います。旧ドラえもん声優が代替わりし、一昨年のアニメーション神戸や昨年の東京国際アニメフェアでは功労賞の常連だった小原さんやたてかべさんのお名前を、また最前線で見ることができるとは。実はアニメーション神戸のとき、僕の目の前にたてかべさんとドラえもんキャストの皆さんが座ってらして大変テンパったのを覚えています。しかし考えてみれば、「ヤッターマン」と「君ある」の両方で伊藤静さんとたてかべ和也さんが競演してるというのは、ある意味すごい話ですね。
オープニングとエンディングに関しては、否定的な意見を持っている方が大半だと思います。まずEDに関してですが、これに関しては僕は、基本的に肯定的です。それは、月曜7時台枠のアニメ主題歌が、CDの販促媒体として機能することが慣例化しているからです。レコード会社はスポンサードする上で、一押しのアーティストの販促媒体になることは織り込み済みなのです。アニメ主題歌が視聴者、特にオタク層の手から離れていることに、僕なりの違和感、寂しさはありますが、それ以上に「今この時代、ゴールデンタイムのアニメーションにお金を出してくれる企業」のありがたさを忘れてはいけないとも思っています。ビジネスモデルとして成立している以上、そこに手を入れるのはなかなか難しい。その意味で、「とにかくOPはヤッターマンの歌で」というは、製作サイドとしてもギリギリのラインで原作に対して示した敬意なのではないかと。もちろん、そこに山本正之さんの強い意向が入っているのは間違いないと思いますが。
OPのボーカルが世良公則、野村義男のユニットで、アレンジが変えられていることには、違和感、あるいは怒りを覚えている人が多いと思います。元のアレンジのまま、山本正之さんのボーカルでOPを制作した場合、旧作のファンは確かに満足すると思います。しかし、それが=商業的な成功を約束するかと言えば、そうとは言えないと思うのです。僕が頻繁に書くことですが、いわゆる一般視聴者層=ライト層は「オタク的な物が嫌い」なのではなく、「オタク的な物を楽しむ自分が、オタクのレッテルを貼られて排斥されることを病的に恐れる」と考えています。その意味で、懐かしく、いい意味で古い旧主題歌をそのまま持ってくるのではなく、癖のあるアレンジを加えることで「ダサいのが一周してカッコイイ」的な効果を狙ったのかなぁ、と。僕らは当然不満ですが、この部分でのマーケティングは、僕らを見てはいないでしょうから。
敢えてドライな言い方をすれば、オタクは三悪とドクロベェ様が健在で、人気若手声優が加わり、全体的なテイストを維持すれば最終的についてくる。原理主義的な旧作ファンは、何をやったところで叩く。そういう判断なのかな、と。
トータルして見た場合、平成版のヤッターマンは、十分に及第点を上げたと言えるでしょう。問題は、今後5話、10話と重ねる上で、視聴者のテンションを落とさず引っ張ることができるか。ある程度の回数を越えることができれば、偉大なるマンネリとしてさらに回を重ねるのも夢ではないと思います。
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コメント
新OPのCDが売れるとは思えないのです。
(どれだけいるのかわかりませんが世良ファンが買うくらい?)
旧OPのままであれば、オタク層がDVDを買う可能性を
高めたと思いますし、山本氏のCDを見直す動きにもなったでしょう。
新OPについては、視聴者や制作者以外が得をする仕組みが
隠れているとか思えないですね。
(どれだけいるのかわかりませんが世良ファンが買うくらい?)
旧OPのままであれば、オタク層がDVDを買う可能性を
高めたと思いますし、山本氏のCDを見直す動きにもなったでしょう。
新OPについては、視聴者や制作者以外が得をする仕組みが
隠れているとか思えないですね。
posted by maki at
2008/01/16
23:21
[ コメントを修正する ]
OPのあのアレンジは曲単体として聞けばそれほど悪い物じゃないと自分も思いますが、番組のオープニングとしてはどうなんでしょうねぇ?
あの歌、曲、絵だけでチロッと流して終わりならそれはそれでいいんですが、
その後の番組を盛り上げるには落ち着きすぎててちょっとワクワク感が足りない気がするんですが。
#かといって、昔の曲をそのまま持ってこられてもという気が。
今のアコースティック路上弾き語りみたいな所からもうちょっと広げて、
ライブハウス間の手入りみたいな盛り上げる方向に出来なかったのかと。
それと、思いでが美化されちゃったせいか本編が今ひとつパンチに欠けているような。
ただ、まだこなれてなくて、回を重ねてテンポよく、パンチの効いた物になって行けばいいのですが。
EDは「あの後ろ姿は誰?」と思わせた時点で作者の勝利でしょうね。
あの歌、曲、絵だけでチロッと流して終わりならそれはそれでいいんですが、
その後の番組を盛り上げるには落ち着きすぎててちょっとワクワク感が足りない気がするんですが。
#かといって、昔の曲をそのまま持ってこられてもという気が。
今のアコースティック路上弾き語りみたいな所からもうちょっと広げて、
ライブハウス間の手入りみたいな盛り上げる方向に出来なかったのかと。
それと、思いでが美化されちゃったせいか本編が今ひとつパンチに欠けているような。
ただ、まだこなれてなくて、回を重ねてテンポよく、パンチの効いた物になって行けばいいのですが。
EDは「あの後ろ姿は誰?」と思わせた時点で作者の勝利でしょうね。
山本正之爺に歌ってもらおうとは全く思ってないし本人も歌う気はなかったでしょう。
でも世良&野村がやるほどなら関ジャニあたりの若手ジャニーズに「明るく」「元気に」歌ってもらったが100倍マシです。
一発目から「何か回顧主義の古臭いものが始まったな」という最悪の発進でした。
でも世良&野村がやるほどなら関ジャニあたりの若手ジャニーズに「明るく」「元気に」歌ってもらったが100倍マシです。
一発目から「何か回顧主義の古臭いものが始まったな」という最悪の発進でした。
posted by めぽ at
2008/01/17
10:05
[ コメントを修正する ]
本編は及第点(ギャグというよりコメディーぽかったけど、まあ、よし)
EDは空気(絵は覚えているけど曲は記憶に残らない、どんな歌だったけ)
と、くればOPのダメダメかげんに話題が向くのは当然でしょ?
これから、ギャグアニメが始まるとは到底思えない曲。
さらに動画とまったくマッチしていない。
むしろ、その下の時間帯のコナンのようにタイアップバリバリのほうがまだましってなものでしょうよ。
EDは空気(絵は覚えているけど曲は記憶に残らない、どんな歌だったけ)
と、くればOPのダメダメかげんに話題が向くのは当然でしょ?
これから、ギャグアニメが始まるとは到底思えない曲。
さらに動画とまったくマッチしていない。
むしろ、その下の時間帯のコナンのようにタイアップバリバリのほうがまだましってなものでしょうよ。
世良さん世代は生活が大変で視聴できないし、野村さんは歌手・作曲者として成功してるとは思えないのでとても不思議です。私としてはオリジナル曲に拘らず、ポップで明るい曲で若い人が歌ったほうが新ヤッタ-マンに合うのではと感じてます。アニメ本編はまだ見れてませんが、笑いもある楽しい作品であればいいなと思ってます。最近ファミリ-で見れる作品が少ないので期待しています。