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2018/10/20 15:04 |
「Prism」ってキャラソンなの?
 最近、オリコンチャートを声優さんのCDやアニソンが席巻することが珍しくなくなってきました。先だって水樹奈々さんが、ついに念願のオリコン1位を達成したことが大きなニュースとなりましたが、今週も「桂ヒナギク with 白皇学院生徒会三人娘 starring 伊藤静 with 矢作紗友里&中尾衣里&浅野真澄」が歌う「本日、満開ワタシ色!」がオリコンウィークリー7位に、アルバムでも「鏡音リン・レン featuring 下田麻美」の「Prism」が26位に新規ランクイン。桜高軽音部の「Don't say“lazy”」や水樹奈々さんの「ULTIMATE DIAMOND」もしっかり上位に残って存在感を発揮しています。

 このような「声優・アニソン系CDのランクイン」の嚆矢となったのは、やはり林原めぐみさんでしょう。1991年頃から本格的な歌手活動を開始した林原さんは、97年のアルバム「iravati」でオリコンの記録では27万枚を販売。女性声優の歌手活動自体がほとんど無かった時代に道を切り開いてのこの数字は、やはり不滅のものといえるでしょう。当時の林原さん関連CDの売り上げには、ほぼ全て僕の1枚が含まれています(笑)。そして林原さんが入り口の扉を開いたあと、「ライブ」での活動を精力的に行い、声優アーティストというポジションを確立したのが國府田マリ子さんであり、椎名へきるさんです。

 その時代に比べて、アニソンの上位ランクインが珍しくなくなった今、アニソン・声優CDがより売れているのか? と言えば、そんなことはありません。消費者が音楽を購入するルートが多様化した結果、「音楽CD」というマーケットが縮小傾向にあります。しかしそのマーケットの中で、アニソンは以前とそれほど変わらず売れているために、相対的にアニソンのチャートにおける番付が上がってるんですね。そうした中、声優・アニソン界隈で一番売れているジャンルは? と言えば、キャラソンです。そして一番売れないジャンルは、と言えば、これもまたキャラソンなのです。

 ここ数年の男性向けキャラソン市場の最大の特徴は、強烈な寡占化です。『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん!』といった、京アニ作品を中心とした作品のCDを“みんな買い”、それ以外は“みんな買わない”という、特異な右へ倣え型の市場が形成されているのです。この流れに非京アニで割り込んだのは、最近だと『マクロスF』ぐらいでしょうか。「もってけ!セーラーふく」が17万枚売れた、「涼宮ハルヒの詰合」が13万枚売れたと聞くとキャラソンが売れるように錯覚しますが、実際は一般のキャラクターソング市場では、歌い手にかなりの人気声優を起用しても、1000枚~3000枚が上限というのが現状です(※記載を若干変更しました)。歌い手ではなく作品に依存するのがキャラソンの売り上げなんですね。

 だからこそ、“固定ファン”を抱え込んだ作品というのは強く、『アイドルマスター』や『ハヤテのごとく!』のように、コンスタントにキャラソンが売れるタイトルというのは極めて例外的です。主題歌に限れば、『とらドラ!』『みなみけ』などの数字の取れるタイトルもあるのですが。

 と、売り上げ動向に興味がある人には「基礎知識」と言えることを書き連ねてきたのですが、なぜ今こんなことを書いたかと言えば、下田麻美さんの「Prism」のオリコン26位、7000枚という数字をどう受け取っていいのかに戸惑っている人が結構いるように感じたからです。若手声優のデビューアルバムと考えた場合は、7,000枚という数字は破格の大成功です。しかし、初音ミク界隈のCDと考えると、オリコン上位ランクインはもはや珍しくありません。ですが、「ボーカロイド楽曲を中の人がカバー!」という事例は史上初めてですし(※KAITOの風雅なおとさんによる「卑怯戦隊うろたんだー」カバーが先とのご指摘を頂きました。)、そもそもボーカロイドの市場における市場価値という意味では、現時点では緑の子と黄色の子の間には大きな隔たりがあるのが実情です。ですが、しかし。いろんなファクターが右往左往しており、受け取り方が非常に難しい結果になっているなぁというのが率直なところです。

 個人的な捉え方でいえば、「Prism」は“広報チャンネルとしてボーカロイドを使った”下田麻美さん個人名義CDと考えています。今の時代、CDを売るためには、「広さ」と「高さ」の両方のハードルを超える必要があります。まず、こんなCDがあり、こんな魅力があるという、商品の存在そのものを「広く」知らせることが条件になります。TVアニメの主題歌タイアップなどは、そのもっともシンプルな近道です。しかし、楽曲と商品の存在を広く知らせても、そこから先、「その商品に対し1000円~3000円の投資をしたい」と思わせる高さのハードルがあります。その高さを突破するのに必要なのが、「楽曲自体の力」「歌い手の魅力」「歌い手に対するサポーターとしての支援」です。

 このベクトルの違うハードルを越える上で、「幅広く宣伝する」という部分で、ボーカロイドを中の人がカバーするという形式をとることによるメリットは計り知れません。そして、楽曲の魅力と言う点でも、数限りないボーカロイド楽曲の中から、数十万、数百万といったアクセスの支持を受けた楽曲を選別してチョイスできるメリットは非常に大きな物があります。

 ただ、ボーカロイドによる支援が期待できるのは、潜在的な顧客層に対するファーストコンタクトと、楽曲の素材が出揃うまで。そこから先、楽曲にどんな味付けをして、どんな風に歌うか。曲に込めた想いをどんな風に取材などで聞き手に届けるか、それらは下田さん個人の領分だと思います。いわゆる「キャラクターソング」と「Prism」との最大の違いは、明確な形を持った「元キャラクター」というものが存在しないことです。公式にはパッケージイラスト以外を用意しないボーカロイドは、作り手と聞き手の数だけ違った顔を持っています。その中から、“たくさんのリンレンを愛する人々の中にあるイメージ”、そして“下田さんの中にあるリンレンのイメージ”を掬い上げ、形にする作業というのは非常にクリエイティブで、どちらかといえばゼロからキャラクターを作り上げる舞台に近いものだと思います。たぶん、予備知識の無い人にリンレンの設定画と「Prism」を渡して聞いてもらったら、歌手としての評価よりも前に「声優さん(役者)ってすげーな」という感想を持つのではないかと思うのです。ある意味完璧な歌い手であるボーカロイドに対して、人間ならではの演技・芝居というアプローチをぶつけるのは、個人的には非常に正しく、面白いアプローチなのではと、思います。

 「Prism」は個人名義の音楽CDなの? キャラクターソングなの? という区分けに関しては、どっちでもないんじゃね、というのが正直なところです(笑)。むしろドラマCDや朗読といった、役者として演技をするCDに近いのではないかと。その表現形態のひとつが、たまたま“歌”だったという。たびたび引き合いに出しますが、釘宮理恵さんの一連のキャラクターソングに対する取り組みが、まさに「歌を通して演技をする」という感じだと思います。

 そんなわけで、「Prism」は、ボーカロイドという存在を媒介することでたくさんの人に音を届けつつも、実質としての中身には下田麻美の魅力が詰まっていくという、なんだかずるっけな商品になっていると思います。ですが歌手として役者としての魅力的な下田さん、そして鏡音リンレンの楽曲という魅力的な素材があれば、それをうまくサポートしてうまいこと売るのは周りの大人たちの仕事だと思うのですよね(笑)。それでCDがたくさん売れて、僕のような「ミクは結構知ってるけどリンレンやルカの楽曲はそれほど詳しくないのよね」というにわかがリンレンの元楽曲の数々に触れるきっかけができたのですから、こういう関わった“みんなで幸せになろうよ”型のビジネスにはがんがん広がってほしいところなのです。
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2009/06/18 23:59 | Comments(6) | TrackBack(0) | 雑記(アニメ系)
そのドリルは、たぶんほんの少し昇ってる。
 今日は劇場版『天元突破グレンラガン』のオールナイト上映を見てきました。劇場版の紅蓮篇を上映後、今西監督や脚本の中島かずきさんらのトークショーを挟み、螺巌篇を上映するというぜいたくな内容です。個人的には結構接点のある作品で、2006年7月に帝国ホテルで「ガイナックスの新作発表会見がある」と言われて取材して、「なんかすごそうですよグレンラガン」とテンションあがって編集部に報告した覚えがあります。それまでのガイナックスの顔と言うべき人たちがそれほど参加しないこともあり、なんか新しいものが始まるぞって予感があったんですね。

 その後はテレビシリーズのアフレコを取材させてもらったり、『灼眼のシャナ』だったかな? のアフレコ取材に行ったら、隣のスタジオで紅蓮篇のアフレコをやってたり。個人的に割と縁のある作品で、テレビシリーズも楽しんでいたので、その集大成ともいえるオールナイトイベントに参加できたのは感慨深いものがありました。あ、取材じゃないです、チケット買っていきました(笑)。ネタばれは都市部での公開が落ちつくまでは避けようと思います。作品としてのまとまりは紅蓮篇の方が上というか、螺巌篇はなんと言うんでしょう。いざ見終わってもさっぱりわかんないし、納得もできないんだけど、なんだかわからないが感動して心晴れやか、とでも言うんでしょうか。膨大な熱さと勢いでねじ伏せられたようでなんだか癪なんですが、とても楽しかったです。

 螺巌篇にはカミナは回想的なシーン以外では登場しないわけですが、観ている間、やはり感じるのはカミナの不在で。『グレンラガン』という作品自体、カミナ=西さんという個人が持つポテンシャル・熱さ・説得力が背骨にあって、その熱を受け継ぎ、背負って歩くシモンの成長物語なわけです。ただ、熱量を要求する場面では、そのカミナに負けない熱をシモン=柿原さんが放たないといけないわけで。その無茶な要求に答えるべく苦悶し、叫ぶ柿原さんの演技自体が、作品中となんだかシンクロして感じられて面白かったです。

 で、熱さというものでの説得力という意味ではね。登場時のポジションを思えば、最終的になんでそこにヴィラルがいるのよ、というアレは当然あるのですが……魂込めて叫び、吼え、貫くクライマックスに、檜山修之が真ん中あたりにいないことはありえないだろうと(笑)。小西さんにしても檜山さんにしてもそうですが、物語そのものもゆさぶるほどの役者のパワーというものをありありと感じさせられました。

 劇場版の感想をネタばれなしで総括すると、キヤル脇かわいいよキヤル、やっぱりいろんなところに『エヴァ』であり、『トップ』を感じて、これはもうガイナックスの遺伝子なんだろうなと。そして制作陣も観る側である我々も、初代『トップをねらえ』の呪縛というものからは逃れられないかなということを感じました。グレンラガンの感動的なエンディングを見ていても、心のどこかで“オカエリナサイ”と比べている自分がいるんですね。やっぱりあのラストを含めた『トップをねらえ』という作品は、ずるいですよ。だって最初なんだもの。トップ2もグレンラガンも、根本的な要素ってのはトップの中に内包されて、最初に最高のラストに至る物語構成ってものが完成されてしまってる。絵柄や技術がどれだけ進歩しても、記憶の中にいる20年前の天才たちにはかなわないわけです。これはきついですよ。

 ただ、では『トップ2』や『グレンラガン』が『トップ』の劣化コピーにすぎないのかと言えば、そんなことはなくて。過去の作品に向き合ってぶち当たっていった結果・爪痕というものは、たしかにフィルムの上に残っていると思うのです。表現としては一周二周して戻ってきてる部分はあるのだろうけど、きっとその中には一歩二歩と昇っている面があるはずで。それがグレンラガンというドリルの残した爪痕なんだろうなと思うのです。

 最初に戻って、娯楽作品として完成されていた紅蓮篇に比べると、螺巌篇は風呂敷の広げ方も畳み方ももう無茶苦茶なのですが、そこを勢いで突っ切れるところが若さだな、いいよなと改めて思った上映でした。ラスト前のシーンで、逃げなかったのもよかったと思います。そして、こまごました考証だの設定だの整合性だのというものは、結構役者の魂こもった叫びで吹き飛ばされてしまうものだなーと、納得してしまった次第です。アンチスパイラル役の上川隆也さんも、いい意味で異質で重厚で物語での位置づけにマッチしていて、往年のキャラメルボックスファンとしては非常にうれしかったです。

 まだ見ていない人は、紅蓮篇をDVDで予習してから、ぜひ一度劇場に足を運んでほしいと思います。自分ではなんだかよくわからない感動のツボを押される経験というのはなかなかに新鮮で楽しいものなので、ぜひ劇場で体験してみてほしいなと思いました。

2009/06/14 05:55 | Comments(2) | TrackBack(0) | 雑記(アニメ系)
スイーツ(笑) 仕事明けの自分にご褒美(笑) ひぐらし(笑)
 たまに街を歩いていると、意外な発見があるものです。歩いてというか、早朝にラーメン食べてたんですけど。仕切り越しの隣席が非常に近い店だったので、隣の会話が聞こえてくるのです。別に聞き耳たててたわけじゃないですよ。どうやらキャバレー・クラブにお勤めのお姉さんの2人連れのようなのですが、携帯の電池が自然回復したんですけどヤバいんですけどウザいんですけど死ね、といった話や性にまつわる話をえんえんとなさっていて、きっと頭骨の中にスポンジが詰まってらっしゃるんだろうな、楽しそうでいいなぁ……と和んでいたのですが。不意にその隣席から奇襲が。

「ひぐらしの映画観た?」

 おおっと。予想外の角度から来ました。流石実写化となると、こういう僕らとは根源的に種族が違うお姉さんの中にも、興味をもって下さる方がいるんですね。

「(聞き取れず)みっつめってあるじゃん」
(みっつめ?)
「アニメってふたつしかやってないでしょ」
(そうそう、通常版と「解」だね。ってかテレビアニメも知ってるのか)
「あーあれ、OVA」
(!?)
「あれ最初の圭一の海パンがチョーいいんですけど」

 ……ガチのご同業でした。しかも変態という名の淑女でした。人を見かけや口調だけで判断してはいけませんね……。お連れの方は、どうやら彼女に勧められて一応見たレベルらしく、「双子ってやっぱり通じ合ってんのかね」という詩音と魅音トークから突然、

「あー、双子のイケメンと3Pしたい!! 挟まれたい!!」

 などと絶叫しはじめて、ああどうやら中身はスポンジではなくメレンゲらしいと気づいたのですが。それにしても、OVA『ひぐらしのなく頃に礼』までチェックして、しかも着眼点が海パンってのは完全にこっち側の方。そうだよね、勤め先がキャバクラでもホストクラブでもアニメ好きな人は好きですよね。反省しました。

 そんなわけで、仕事明けのキャパクラ姉さんたちの間でも話題沸騰の劇場版『ひぐらしのなく頃に』。前作が公開された時は、

廃校での参加型推理イベントと、舞台挨拶・試写会が合体!実写劇場版公開直前、『ひぐらしのなく頃に』スペシャルイベントレポート

 なんてのもあって、僕も「俺たちの梨花さんはおかわいらしい」などと騒いでいたんですが。新作の『ひぐらしのなく頃に 誓』では、クランクアップ直前の雛見沢村の学校を訪れて、インタビューなどもしました。

劇場版第1作DVDが21日発売!第2弾『ひぐらしのなく頃に 誓』ロケ現場を取材!及川監督&メインキャスト陣にインタビュー!!

 しばらく前の記事になるのですが。撮影の熱さめやらぬほやほやの状態で聞いた話なので、GWに映画をご覧になる方は、その前にちょっと読んでもらえると嬉しいかもしれません。性格俳優好きとしては生大杉漣の演技が見られたのがたまらんかったです。

 そんなわけで(どんなわけ?)、劇場版映画『ひぐらしのなく頃に 誓』は全国好評ロードショー中です。

2009/04/29 07:17 | Comments(1) | TrackBack(0) | 雑記(アニメ系)

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