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2017/05/29 14:49 |
主人公の鈍感さと世界のリセットは、ギャルゲの必須要件[TH2AD]
 『To Heart2 Another Days(以下、AD)』をやってるのですが、(´・ω・`)? みたいな感じになってきました。キャラクターは変わらずに魅力的なのに、なんでこんなに居心地が悪いんだろう、というのを考えてみました。

●確定した別々の平行世界をひとつにぶちまけた弊害
 ギャルゲというものは、魅力的な女子を中心とした心地よい友人関係を構築して、どうやらみんな俺のことが好きらしい、でも鈍感な俺は気づかずその中からフラグ構築した子ときゃっきゃうふふするぜ、という構造が基本なわけです。複数プレイで別々の人生を歩むことで、それぞれのプレイの時間の流れの中では、主人公は対象のヒロイン一筋で誠実なわけです。「潜在的にハーレムであっても、各ルートでの本命は基本一人(一組)」「その対象はプレイヤーの主体的な選択によって決定される」事が肝なんですね。だから前作で、強制的にルートに介入してくる黄色ちゃんは評判がいまいちなのだと思います。

 ところが、ADのベースになっているのは、貴明が「誰も選ばなかった未来」です。しかし、各ヒロインは、貴明が選ばなければ、解決されなかったはずの諸問題を乗り越えているように見えます。そして、にも関わらず、主人公と結ばれる、主人公との恋愛の過程というものだけがきれいに消失しているのです。“一旦結末を迎えた物語を、リセットせずにやり直す”という難題が生み出したゆがみですね。

 この、世界をひとつにぶちまけたゆがみは、他の部分も侵食しています。初期のギャルゲーとは違い、最近の作品に求められる要素として、「心地よい日常・友人関係」というものがあります。男の友人はみんないい奴で、魅力的な女の子はみんな俺に好意を持ってるが、鈍感な俺は気づかない。文化祭・体育祭・生徒会などで思わぬ重責を背負わされるが、みんなの協力で成し遂げることで一目置かれちゃう俺。そんな具合に、恋愛だけに留まらない、トータルな理想的青春時代を追体験するのが昨今のギャルゲーの王道なわけです。

 ところが、ADの世界では、貴明くんが世界のモテキングであることを、自他共に認めてしまっています。その上でみんなにいい顔をして、しかも誰とも付き合わないというスタンス。こんな奴、嫌われますよ。作中ではことあるごとにクラスメイトにそれをいじられる程度ですが。こうした「心地よい世界の破綻」はあちこちに見られて、幼馴染を起こしに行ったら若くて綺麗なお母さんが出迎えてくれて、という理想的なお隣さんだった柚原家で、プレイヤーがなんの関与も心の準備もしていないタイミングで、唐突に主人公が春夏さんを異性として強烈に意識し始めても、困惑するしかないのです。僕はお隣で春夏さんの作るご飯をうめぇうめぇと食べて、春夏さんはそれをにこにこしながら見ていてくれればそれで満足なんです。

 序盤で出てくるキャラクター、出てくるキャラクターが主人公にボディコンタクトをしてくるのも、サービスを意図しているのでしょうが逆効果な気がします。ADのヒロインたちは本編の脇キャラクターですから、主人公に対して好意を持っていても、決して一線を越えることはありませんでした。そのキャラクターたちが一斉に性的な方向からアプローチしてくるってのは、正直嬉しいよりもなんか引いてしまいます。タマ姉やこのみ、いいんちょ、雄二との快適なモラトリアムの世界にとって、がんがん踏み込んでくる彼女たちは世界の均衡を崩す異物なのです。あげく、貴明自身の台詞で、タマ姉、このみ、雄二との世界を閉塞した状態として否定するコメントまで出て来るのですから、違和感はやはりぬぐえません。

 前作での草壁さんルートは、他との整合性を崩さず独自ルートへと進んでいました。もっとうまいやり方はなかったのかな……という気がしますね。少なくとも、共通ルートは顔合わせに留めて、各ルート分岐後の接触を個別に充実させる形なら、違和感ははるかに少なかったはずです。フルコンプしたら印象が変わることを願ってますが、「TH2」本編の時間を過ごしたあとの貴明が、ヒロインたちを選ばず、他の子に行く時点で違和感は残るでしょうね。うーん、僕はToHeart1では「綾香、セリオ、シンディ宮内がいい」と初期から口走っていた、自他共に認める脇キャラ好きなんですが、それでもこう感じるんですね。そういえば『ときめきメモリアル』でも、伊集院家の設定の不整合なんか問題になりました。完結した作品の続編というのは、いつだって難しいものです。

おまけ あとイルファさんのメモリは壊れてしまったんでしょうか。ライター違うのかな。
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2008/03/03 09:27 | Comments(3) | TrackBack(0) | 雑記(ゲーム系)

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コメント

>>タマ姉やこのみ、いいんちょ、雄二との快適なモラトリアムの世界にとって、がんがん踏み込んでくる彼女たちは世界の均衡を崩す異物なのです。

えっと・・・それが売りなんですよ?
私は、ちゃる・よっちが主人公と結ばれるのが見たくて購入したのですが、それは発売日前から公表されていましたよ?
恋愛は、当事者同士が接近しなければ成り立ちませんし。
ちゃるの、劇イベントなんかは、ADでなければありえないものだったので、楽しかったのですが・・・。
posted by 名無しさん at 2008/03/03 22:39 [ コメントを修正する ]
>名無しさん
入り方、の問題ですね。
前作で、環が一番光るのは、ささらシナリオなどで身を引く部分だったと思います。
それを見て、「ささらが幼馴染の関係に踏み込んできた!」とは思わないわけです。
前作はそのあたりが繊細だった分、気になってしまうんですね。

ルートが作りきれなかったキャラクターの分を共通ルートに盛り込んだ結果、過剰になってるのかな? という気が今はしています。

ちなみに、僕はちゃる、よっち、シルファ、ミルファ、いくのん、ほぼすべてツボです(前作プレイ時と前情報から)。
posted by なかざと at 2008/03/03 22:46 [ コメントを修正する ]
>トータルな理想的青春時代を追体験するのが昨今のギャルゲーの王道

チャレ漫(学研の学習誌「チャレンジ」の勧誘漫画。冴えない主人公がチャレンジ始めた途端に、勉強は勿論、部活でも恋愛でも上手く行くご都合展開が常)みたいだ(笑)

でも、ギャルゲーのファンディスクって元々これ
>確定した別々の平行世界をひとつにぶちまけた
世界が主流なのでは?
ヒロインみんなとそこそこ上手くやって、彼女らのバックボーンを一通り拾いながらも、結局誰も選ばなかった(あるいは皆廻った末に特定のヒロインだけを選んだ)状態。
ギャルゲーのTVアニメ化で、よく処理されるような展開があったと思われる状態ですな。
主人公が「全部知ってる」ので、既に「全部知ってる」ユーザーとの間に認識の齟齬がなく、設定を出し惜しみせずに使える便利な状態。
評判の悪いTH2ADはまだ積んじゃって手付かずなんで、具体的にどのようにダメなのかは分かりませんが。
まあ私は、純愛ゴッコを楽しむナンパ師ゲーム―同級生世代ですから、ハーレム上等な訳ですが。
posted by NONAME at 2008/03/12 20:41 [ コメントを修正する ]

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