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2024/04/19 09:53 |
もやもやを煮詰めて羅列してみる。
 取材がてら関西に帰ってました。実家でのんびりしながらチェックしていたのが、『プリンセスナイン 如月女子高野球部』です。イナズマボールを操る早川涼が所属する如月女子高の女生徒たちが甲子園を目指す内容で、男女の体力差等に関してはさくっと無視というか、こういう大きな枠での嘘は嫌いじゃありません。しかしそれ以上に印象に残ったのは、ヒロインの憧れの男である高杉宏樹のバタくさいこと! 子安さんが演じているのですが、熱くて一途で誠実なイケメンスポーツマン。こういうキャラを演じさせたら子安さんは本当に天才的ですね。

 しかし時代を感じたのは、女子高を舞台にした女の子が主人公の作品で、こういうバタくさい王子様とのベタな恋愛模様が堂々と展開できること。今のフォーマットに流し込むと、どうしてもゆりんゆりんな感じになるか、いいとこ幼馴染みの気弱な彼の方が本命になるはずです。もちろん、少女マンガ発の作品は別なんですが。

 男性向けアニメの転換は、ギャルゲー・エロゲー的フォーマットの受け入れあたりからはっきりとしてきました。コンテンツの供給源がギャルゲーや柔らかいライトノベルに移っていったのだから当然といえば当然なのですが、「何のとりえもない駄目な、オタクが感情移入できるキャラクターが、とにかくいろんな女子に囲まれてモテまくる」という構図が圧倒的に支配的になりました。そうした、異性としての男性の存在を極限までそぎ落とした先にあるのがゆりんゆりん文化だと思います。

 もちろん、それ以前からこの傾向はありました。『天地無用』や『サクラ大戦』だって構図としてはハーレム構造の作品ですし、あかほりさとる作品の大半はそうです。『プリンセスナイン』が1998年にこういうド直球を投げられたのは、ひとえにNHKBS2での放送だったからだと思います。しかし、2000年以前と以後では、やはり温度の違いを感じるのですよ。「ボーイミーツガール」だった作品群が「ガールズアラウンドボーイ」に変わり、主人公の主体性と男性性が削ぎ落とされていってるって言えばいいでしょうか。鈍感だったり、シャイだったり、子どもだったり、女嫌いだったりする主人公が、大勢の女の子にもみくちゃにされるのが、昨今のギャルゲー型アニメのスタンダードといっていいと思います。

 しかし、告白と受容、告白と拒絶、選ばれる者と選ばれない者、といった状況の変化は、恋愛要素のあるドラマのメリハリをつけるためには本来必須のものです。状況が決定的には進展しないまま、ありとあらゆるフラグを立て続け、終わらない学園祭を踊り続ける、というのは、かなり爛れた停滞なんじゃないかなぁと、ちょっと考えさせられました。

 とにかくたくさん女の子が出てくるが、どうやらみんな俺の事が好きらしい型のアニメを、1クールで放送するのでは、どうやっても密度は薄くなります。物語としてのメリハリが欠けると、ユーザーを引き込むのは難しくなります。ではお色気を入れましょう。お色気は規制で難しいです。ではDVDはもっと過激にしましょう、というのが最近の潮流なわけですが……なんか先のない話だと、個人的には思ってしまうのです。

 これに近いところでは、主人公以外の異性の影を生理的レベルで拒絶する声が段々大きくなってるのも気になります。安定した空間で無制限に愛情を向けられる停滞が求められているってことなんでしょうか。……あ、砂糖水にはつかっていたいけど、やっぱりドラマ的な起伏はほしいから、外的ストレスの発生源をヒロインの側に持っていって、ツンデレやヤンデレが生まれてるのかな。

 ひどくまとまりがなくてすいませんが、そのうちこのへんは考えを整理しておきたいと思います。もちろん、エロいアニメもエロい女の子も大好きなんですよ? ただ、そうした作品を取り巻く状況が、どうにもしっくり来ていないこともまた事実なのです。購買力のあるエロゲオタに心地よい空間作りに尖鋭化していって、サービス描写をエスカレートさせていって、その先でたとえばアニメの作品作りに大きな規制がかけられた時に、あとにちゃんと残るものはあるのかと。

 画一的なドラマ作りの手法がもてはやされ、その手法が陳腐化した後のテレビドラマ界は、砂漠化しました。アニメは安泰だとは、誰にもいえないと思うのです。

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【Animics】アニミックス2008、会場風景をレポート!
大阪のアニミックスブース記事。
串田アキラさんが歩いててテンション上がりました。
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2008/11/13 03:06 | Comments(2) | TrackBack() | 雑記(アニメ系)

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コメント

かんなぎの話ですか?
posted by ・w・ at 2008/11/14 14:36 [ コメントを修正する ]
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posted by backlink service at 2012/05/16 01:05 [ コメントを修正する ]

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