茅原実里さんの「Minori Chihara 1st Live Tour 2008 ~Contact~」東京追加公演の2ステージ(2008年3月22日・23日品川ステラボール)が無事終了。これをもって2ヶ月7公演に渡る1stツアーが幕を下ろしました。最終日、開演直前の時間帯に山手線が不通になるトラブルがあり、一部観客に影響があったようですが、それ以外には大過なく。晴れ女茅原の面目躍如、快晴の2Daysとなりました。客席は両日とも超満員でよく入っており、公称2000人、実数+300人というところかと思います。
セットリストを見てみましょう。基本的に、本公演に「純白サンクチュアリィ」のアコースティックバージョンと、アンコールの新曲・「Melty tale storage」を加えたものでした。中盤にミディアムテンポの楽曲を揃え、「君がくれたあの日」「too late? not late...」「純白サンクチュアリィ」で一気に爆発させる構成は定番とはいえやはり心地よい。ツアータイトルにもなったアルバム「Contact」を軸にした構成で、avex時代の楽曲やキャラソンはなし。再始動後の茅原はこうですよ、というコンセプトを示す意図を強く感じました。ツアーを2回、3回と重ねれば選曲の選択肢が広まってくると思うので、キャラソン等は次以降に期待ですね。
歌声に関してですが、やはり茅原さんは歌が抜群にうまい。何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、あの高く遠く歌い上げる物語系の歌唱で、CD音源と比べて劣化をほとんど感じないのは驚くしかありません。そして、その生歌をより高みに押し上げていたのがリーダーのKey.ケニー、G.なべちゃん、B.なおやん、Dr.がんちゃんからなる茅原バンド。生音の良さ、迫力ももちろんあるんですが、そもそものレベルが高い。普段は着替えタイムとして流して聴いちゃうことが多いんですが、1日目とか、一番気持ちよくノれたのはバンド演奏の時だったかも(笑)。それぐらいかっけかったですし、アコースティックでのソロから「Dears」に繋いでいく流れなどもお見事でした。茅原さんとバンドが本当に仲がよく、信頼してるのが伝わってくるのもよいです。うまくてアーティストを大事にしていて、オタク客も気持ちよく煽ってくれるバンドなんてなかなかないですよ。次以降、できればヴァイオリンのお姉さん(ここ重要)が入ると楽しいと思います。生音のヴァイオリンに弱いんです。
MCでの日替わり的な内容は、初日が茅原さんが野球部でマネージャーをしていたことや、火曜日の山下公園の写真(参考リンク)に写っていた鳥が鳩かカモメか? といった話題。「あれは鳩だよ!」と言い張る茅原さんと、「カモメ」と譲らないがんちゃんのバトルが続いているそうで、バンドメンバーは全員カモメ支持でした。二日目は食べ物Dayで、「朝ごはんにミスタードーナツを食べると贅沢な気持ちになるよね……」「お弁当がとってもおいしかったの! 東京駅にも売ってるんで食べてください(店名情報求む)」などなど。それから今朝はちょっと寝坊した……という話題から、家だとお母さんが起こしてくれるのに、という家族トークへ。茅原さんのお母さんはいつもびっくりするほど明るい方だそうで、2日目にはご両親ともにいらっしゃっていたそうです。
2日間を通してトークの端々から感じられたのは、こうしてファンの前で歌えることの感謝。そして、詩人の旅の歌詞を思い出させる「ファンのみんなの愛を歌に変えて返したい」「みんなのパワーに負けない、パワーを上げられるもっともっと強い人になる」という言葉でした。最終日の後半のMCは特別版でとびっきり長く、家族、音響やメイク、物販にいたるまでのスタッフ、バンドメンバー、関係者、そして今日ここにいる、これなかったすべてのファンへの感謝で、そのたびにそちらを向いて深々と頭を下げる、人柄を感じさせる内容でした。茅原さんは追加公演初日が終わった後、ライブの場から帰りたくなくて、ステージでスネていて、関係者に「お前が帰らないとスタッフみんな帰れないんだ」と怒られたとか。それでもライブが終わってしまうのが嫌で、夜はなかなか寝られなかったそうです。そんな状態ですから、最初のMCで、最終公演までたどり着いたことで、早くも涙ぐみかけてしまった茅原さん。両親への感謝のくだりと客席の声で感極まってしまい、「Contact 13th」のところどころは声になりませんでした。映像としてはこの感動バージョンが収録されると思うのですが、初日は楽曲としてのクオリティが完璧。同じ構成・曲でもこうして聞き比べられるのがライブの良さですね。
最後に「Contact 13th」を客席と一緒に歌い上げて、歌は締め。メンバー4人と共にカーテンコールをして、バンドメンバーは撤収しました。その後の締め方は、定番になるのかな? 一人残った茅原さんが「みんな、大好き」と呟き、「しー」と客席を静まらせたあと、会場全体に届く肉声で「今日は本当に、ありがとうございました!」と挨拶して、深くお辞儀していました。最終日はちょっと余裕がなさそうだったんですが、初日はぴんと背筋を伸ばし、深々とお辞儀をする姿が美しく、ライブというより演劇の上演終了後のようでよかったです。
最終日はこれに「もう一回!」コールが入り、再びステージに茅原さんが登場。「約束してください。ここでまた、逢いましょう。バイバイ!」と客席に投げキッス(3回目は僕宛てでした!(笑))を大サービスして、名残惜しそうに手を振りながら、今度こそ帰っていきました。この日の模様はDVDになって夏前に発売されるそうなので、未見の方は、是非。
トータルすると、1stツアーとしては、満点に近い出来だったのではないでしょうか? 客席も、DVD撮影が入る2日目は客席に少し残念な空気もありましたが、マナー注意以前に比べれば、随分とよくなっていたと思います。あとは気になるのは、今後の方向性ですね。水樹奈々さんのようにライブを活動の軸にすえていくのであれば、ライブ向けの曲の引き出しを増やしていくことが必要だと思います。物語を感じさせる壮大な楽曲に関しては十分なタマが揃ってるので、もう少しアップテンポなロックナンバーがあってもよいかもしれません。あるいは、坂本真綾さんのように、「跳ばせる」のではなく「聴かせる」路線の道もありそうですが、こちらはこちらでなかなかに厳しい道。そういう舵取りも含めて、今後が気になるところですね。
そんな、まだ見ぬ明日への皮算用を巡らせてしまうぐらい、素敵な内容でした。ライブでは、「愛を詩にする旅へと誘う」の歌詞が引用されてましたが、僕はむしろ「夜の寒さ辛さ乗り越えれば 輝く朝焼けが眩しい勇気くれるでしょう」のくだりを思い出すライブだったと思います。またいずれの再会を楽しみにしつつ、今日はこんなところで。
「Melty tale storage」シングルは3月26日発売です。
今回は10,000枚に乗せたいですね。僕も買います。
日本一崖が似合う声優さんのPV
「Minori Chihara 1st Live Tour 2008 ~Contact~」 東京追加公演セットリスト |
M1 Contact M2 詩人の旅 M3 Peace of mind ~人魚のささやき~ M4 ふたりのリフレクション M5 Cynthia M6 Fragment ~Shooting star of the origin~ M7 sleeping terror M8 純白サンクチュアリィ M9 Dears~ゆるやかな奇跡~ (※M8、M9途中まではアコースティック) M10 mezzo forte M11 夏を忘れたら M12 Last Arden M13 君がくれたあの日 M14 too late? not late... M15 純白サンクチュアリィ M16 truth gift 【アンコール】 E1 詩人の旅 E2 Melty tale storage M3 Contact 13th |
歌声に関してですが、やはり茅原さんは歌が抜群にうまい。何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、あの高く遠く歌い上げる物語系の歌唱で、CD音源と比べて劣化をほとんど感じないのは驚くしかありません。そして、その生歌をより高みに押し上げていたのがリーダーのKey.ケニー、G.なべちゃん、B.なおやん、Dr.がんちゃんからなる茅原バンド。生音の良さ、迫力ももちろんあるんですが、そもそものレベルが高い。普段は着替えタイムとして流して聴いちゃうことが多いんですが、1日目とか、一番気持ちよくノれたのはバンド演奏の時だったかも(笑)。それぐらいかっけかったですし、アコースティックでのソロから「Dears」に繋いでいく流れなどもお見事でした。茅原さんとバンドが本当に仲がよく、信頼してるのが伝わってくるのもよいです。うまくてアーティストを大事にしていて、オタク客も気持ちよく煽ってくれるバンドなんてなかなかないですよ。次以降、できればヴァイオリンのお姉さん(ここ重要)が入ると楽しいと思います。生音のヴァイオリンに弱いんです。
MCでの日替わり的な内容は、初日が茅原さんが野球部でマネージャーをしていたことや、火曜日の山下公園の写真(参考リンク)に写っていた鳥が鳩かカモメか? といった話題。「あれは鳩だよ!」と言い張る茅原さんと、「カモメ」と譲らないがんちゃんのバトルが続いているそうで、バンドメンバーは全員カモメ支持でした。二日目は食べ物Dayで、「朝ごはんにミスタードーナツを食べると贅沢な気持ちになるよね……」「お弁当がとってもおいしかったの! 東京駅にも売ってるんで食べてください(店名情報求む)」などなど。それから今朝はちょっと寝坊した……という話題から、家だとお母さんが起こしてくれるのに、という家族トークへ。茅原さんのお母さんはいつもびっくりするほど明るい方だそうで、2日目にはご両親ともにいらっしゃっていたそうです。
2日間を通してトークの端々から感じられたのは、こうしてファンの前で歌えることの感謝。そして、詩人の旅の歌詞を思い出させる「ファンのみんなの愛を歌に変えて返したい」「みんなのパワーに負けない、パワーを上げられるもっともっと強い人になる」という言葉でした。最終日の後半のMCは特別版でとびっきり長く、家族、音響やメイク、物販にいたるまでのスタッフ、バンドメンバー、関係者、そして今日ここにいる、これなかったすべてのファンへの感謝で、そのたびにそちらを向いて深々と頭を下げる、人柄を感じさせる内容でした。茅原さんは追加公演初日が終わった後、ライブの場から帰りたくなくて、ステージでスネていて、関係者に「お前が帰らないとスタッフみんな帰れないんだ」と怒られたとか。それでもライブが終わってしまうのが嫌で、夜はなかなか寝られなかったそうです。そんな状態ですから、最初のMCで、最終公演までたどり着いたことで、早くも涙ぐみかけてしまった茅原さん。両親への感謝のくだりと客席の声で感極まってしまい、「Contact 13th」のところどころは声になりませんでした。映像としてはこの感動バージョンが収録されると思うのですが、初日は楽曲としてのクオリティが完璧。同じ構成・曲でもこうして聞き比べられるのがライブの良さですね。
●メインMC以外のみのりん萌えワード 「追加公演で、追加もグッズして」 「(みのりんかわいいよ!)てれるやい!」 「回ってって言うけど、回ってるのに見てないでしょ!(※ちゃんと回ってました)」 「小学生の女の子に自転車で足を踏まれたの。ちょっと腹がたったけど、広い心でね!」 |
最後に「Contact 13th」を客席と一緒に歌い上げて、歌は締め。メンバー4人と共にカーテンコールをして、バンドメンバーは撤収しました。その後の締め方は、定番になるのかな? 一人残った茅原さんが「みんな、大好き」と呟き、「しー」と客席を静まらせたあと、会場全体に届く肉声で「今日は本当に、ありがとうございました!」と挨拶して、深くお辞儀していました。最終日はちょっと余裕がなさそうだったんですが、初日はぴんと背筋を伸ばし、深々とお辞儀をする姿が美しく、ライブというより演劇の上演終了後のようでよかったです。
最終日はこれに「もう一回!」コールが入り、再びステージに茅原さんが登場。「約束してください。ここでまた、逢いましょう。バイバイ!」と客席に投げキッス(3回目は僕宛てでした!(笑))を大サービスして、名残惜しそうに手を振りながら、今度こそ帰っていきました。この日の模様はDVDになって夏前に発売されるそうなので、未見の方は、是非。
トータルすると、1stツアーとしては、満点に近い出来だったのではないでしょうか? 客席も、DVD撮影が入る2日目は客席に少し残念な空気もありましたが、マナー注意以前に比べれば、随分とよくなっていたと思います。あとは気になるのは、今後の方向性ですね。水樹奈々さんのようにライブを活動の軸にすえていくのであれば、ライブ向けの曲の引き出しを増やしていくことが必要だと思います。物語を感じさせる壮大な楽曲に関しては十分なタマが揃ってるので、もう少しアップテンポなロックナンバーがあってもよいかもしれません。あるいは、坂本真綾さんのように、「跳ばせる」のではなく「聴かせる」路線の道もありそうですが、こちらはこちらでなかなかに厳しい道。そういう舵取りも含めて、今後が気になるところですね。
そんな、まだ見ぬ明日への皮算用を巡らせてしまうぐらい、素敵な内容でした。ライブでは、「愛を詩にする旅へと誘う」の歌詞が引用されてましたが、僕はむしろ「夜の寒さ辛さ乗り越えれば 輝く朝焼けが眩しい勇気くれるでしょう」のくだりを思い出すライブだったと思います。またいずれの再会を楽しみにしつつ、今日はこんなところで。
「Melty tale storage」シングルは3月26日発売です。
今回は10,000枚に乗せたいですね。僕も買います。
日本一崖が似合う声優さんのPV
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コメント
無題
私も東京2days参加しました。このレポートを読むとあのときのことが思い出されて楽しくなります。ただ1点だけ、ベースはツアーからなおやんに代わっています。良い文章なのでどうしても直してほしかったので指摘させていただきました。気分を害したのならもうしわけありません。
posted by とおりすがり at
2008/03/24
22:02
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